とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

370 「跳んだふり」で回す練習

今回は「回し方のこと」。

フェイク(?)という技があります。

つま先を上げて、前回しで縄を足の下に入れて、すぐにかかとを上げて後ろに通す。「跳んでないけど縄が通る」ので跳んだふりができます。

これ、回す練習にならないでしょうか。


跳んでないのに練習になるのか?

なると思います。うまく回せない自分だからこそそう思うのですが、「跳ぶ以前の問題」にいろいろ気づけます。

・縄が左右にそれていないか。
・縄が高くなっていないか。
・縄を後ろから前に持ってくるのはスムーズか。

それぞれ、左右、上下、前後でぱっと思いついたポイントです。このあたりは、跳んだふりでなくても、部分練習でやってみる人はたくさんいると思います。

ただ、そこまで細かく確かめる人は、すでにそこそこの腕前であることが多そうなので、もうすこし初心者向けでしょうか。

「縄止め」じゃなくて「跳んだふり」がいいのは、上で書いた3つめ「縄を後ろから前に持ってくる」が実際に跳ぶときに近いからです(そういう意味では複数の動作が入るので、最初は縄止めだけでいい、とも言えます)。


交差や後ろ回しでもできるのが重要です。

後ろ回しの場合は前回しの逆で、かかとを上げて後ろ回しの縄を足の下に入れて、すぐにつま先を上げて前に通します。

2重とびくらいならできるけど、交差系や後ろ回しはちょっと……という子の次のステップにちょうどいいでしょう。

交差や後ろ回しでポイントになる、縄の作り方(手の向き、腕の形)や見えない縄が回ってくるタイミングなどを跳ばずにつかめます。跳ぶほど足の動作がないぶん、まずは手の動きに集中できるのがいいところです。

あまり試したことはなかったのですが、上級技に近づくと、EBやトードその他でも実践できますね。縄が斜めになりがちな技だと、工夫がいりますが……。


なわとびでうまく回せることは大切です。

でも、ある理由から、回すだけの練習はできません。

それは、「縄が足の下を通らないと回らない」ということ。台の上に乗ろうと、片足で立とうと、足の裏が台や地面と接触しているかぎり、必ず縄がそこでぶつかって止まるからです。

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サイドスイングやリリースのように、縄が足の下を通過しなくても成立する動きならともかく、2重とびや3重とびを跳ばずに回すだけ、というのはほぼ不可能です(一応、両手を左右に伸ばして体を吊るすとか、水中、無重力のような状態は考えられますが……)。

跳んだふりを活用すると、その問題を部分的にクリアして練習できると思います。