今回は「縄の種類のこと」。
裸足先生さんからいただいたコメントを見て、1つの記事にしてみた。
要するに自分の持っている縄の紹介なのだが、感想や使い心地、難点などを書き残して、今後縄を選ぼうとする人の助けになるページを増やしておきたい。
というわけで、僕の使っている縄は4種類。左から順に書いていこう。
なお、縄の「くせ」については、購入後に1回お湯につけて温めて直している。適温は詳しくないが、熱湯で変質するのが怖いので、50~60度くらいで慣らしている。畳んでパッケージされた状態の「くせ」なら、これくらいで十分、解消されると思う。
1.アシックス クリアートビナワ
市販で手に入れやすいわりに品質のしっかりしている縄。そんなに他の市販の縄と比べたことはないが、縄に癖がつきにくいし、グリップが長くて交差系の技も跳びやすい。
オーソドックスなわりに、たいていの技はこれでこなせる。フリースタイルの練習も、後述のインドロープを買うまでは、ずっとこれでやっていた。
しいて難点を言えば、適度に重さのある縄に慣れると、軽く感じること。リリースや3重跳びクラスの多回旋で必要になる、縄のコントロールをつけづらい。たぶん、これは僕の技術不足で、多くの場面でスムーズに跳べる縄だと思う。
ちなみに1~3を学校で子どもに貸すと、跳びやすさでは一番評判がいい。
2.Aussie(オージー) 3重跳びとびなわ
3重跳びを跳んでみたい人にとって、このストレートなネーミングを見たら買うしかない(笑)。大型スポーツ店に置いてなかったのでネットで買ったが、ジュニア用はホームセンターで売っていた(ちなみにジュニア用は水色)。
普通のビニールロープよりもかなり細い。そして、軽いのに、勢いはつく。抵抗が少ない分、同じ力でも縄のスピードが出るわけだ。最初だけは回転の速さにタイミングがずれるかもしれないが、慣れるととても楽に跳べる。冗談抜きで、体が軽くなった気さえする。そんなわけで、子どもが借りたがる縄の人気ナンバー1。「緑の!」が愛称になってしまった(笑)。
ただ、購入当初の「くせ」はかなりすごい。しっかりお湯で慣らそう。遠心力を増すためなのか、最初は縄の中央あたりに透明のチューブがはまっている(※)。たしかに勢いはつくが、びゅおんびゅおん音が鳴るので、スマートに3重跳びをしたい人は、たぶんはずすと思う……。
(※3/10追記:透明のチューブは、切れ防止のためと書いてありました)
これ、メーカーの「狙い」のつけかたが上手だ。誰もが欲しがるわけではないが、一部にはきっとウケるという目の付け所。挑戦したがる子どもの気持ちをつかんだ製作者の姿が浮かぶようで、うれしい縄だ。
3.JRSF ビニールロープ(インド製)
日本ロープスキッピング連盟のサイトを通じて購入できる。その道に踏み込んだ人には定番の縄。適度な重みと十分なしなりがあって、とても跳びやすい縄だ。
一般の縄に比べると、素材がぎゅっと詰まっていて、すこし重いかもしれない。でも、縄のコントロールのためには、縄自体に適度な重みがあるのがいい。縄の空回りや減速に困っている人にはおすすめ。
ちなみに、長さ調節の際は、短くしてから戻そうとすると切れる原因になるのでご注意を。具体的には、「009 縮めた縄は伸ばせない」をどうぞ。
この縄を使ってみて、縄の差というのは、「自分の技術の向上についてこられるかどうか」だと思った。人間、失敗したときは、どうしても謙虚に自分の技術不足を責めてしまうが、その段階ですでに縄が合っていない可能性も大いにある。
でも、この縄にはそういうミスマッチを感じない。しっかり回り、しなやかに返る。これだけ縄が動いてくれるのなら、あとは自分の技術で調整しなければ、と思わされる。それだけの質を持っている縄だ。
縄を変えることで、跳び方、楽しみ方が増える。
3種類だけだけど、参考や興味につながればうれしいです。
……で、4.ワイヤーロープの話はどうなったかというと……。
これは結構特殊なので、1回分を使って次回に回します。