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とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

049 見えない感覚に挑む「後ろクロス」

今回は「後ろのクロスのこと」。

交差もあやもはやぶさも、ひっくるめて「クロス」と思ってください。

交差跳びやあや跳びの解説は、粕尾さんの動画やTOSSの指導法が詳しい。段階を追って身につけること、できないときの工夫などがわかる。

この見本中の見本サイトと同じことを書いても仕方がないので、僕は自分の経験で書いてしまおうと思う。もちろん、適当ではなく、一部の人にはヒントとして受け取ってもらえる……はず。


まずはっきり言おう。
後ろクロスは、跳び始めだけはすごく楽だ。

理由は、「跳ぶ動作と連動している」から。
後ろクロスをしてみてほしい。手の動きは「上方向」ではないだろうか。縄を、手前から後ろに、頭を越して回そうとすれば、自然と手は下から上へ返る。

普通の前跳びは、ジャンプする(上がる)ときに縄を振り下ろしている(下がる)。上下の運動が重なっている前跳びと違い、後ろクロスは、跳躍も手の動きも上方向にそろっている。このへんが自然で、跳び始めがスムーズだと思う。

ついでに手首も不自然ではない。腕を交差して自分の肩を触ってみてほしい。自分を抱きしめるようなポーズだ。てのひらは自然と自分側に向く。これは後ろクロスのフォームとほぼ同じで、手の動きだけ見ればそんなに難しくないのがわかるだろう。普通の(オープンの)後ろ跳びのフォームのほうが難しいくらいだ。

つまり、体感で言えば、「後ろクロスは跳び始めは問題が少ない」。

……まずはここだけでも気が楽になったでしょうか?


さて、問題となってくるのは、縄が後ろに回ってから。

前にも書いたけれど、「見えない」のだ。前回しなら、後半は自分の目の前に縄が来るので、タイミングを合わせるチャンスがある。でも、後ろ回しは縄の動きを見ずに跳ぶことになる。慣れてきても、ほぼ「勘」と言っていい。

残念ながら、僕はここで「これさえやればできる」というヒントは書けない。自分自身、確実な後ろ回しはできていないからだ。ただ、体は自然に一定のタイミングで跳んでいる。上で「勘」と書いたが、勘が「慣れ」になっているのだろう。

慣れを作るには、試すほかない。後ろクロスで言えば、腕は上げすぎず、自分で回しやすい位置を探るのが先決だ。そして、その位置がゆがんでいないかを確かめるのが大切。

腕が交差している以上、高さを比べればどちらかの手が高くなる。このへんは鏡で見るのが一番だと思うが、もしゆがんでいたら、なるべく手首で調整できるといい。

後ろに回った縄が見えない以上、安心できるフォームを作って不安を減らすのがいいと思う。

ゆがんだまま回すと、縄の軌道が斜めになりがち。あや跳び、はやぶさのように、オープンとクロスの入れ替わりでは縄がからむ原因になってしまう。


最後に「足の下の余裕」について。

前に縄跳び好きさんがコメントで言われた「顔に当たる恐怖」という問題がある。特に後ろはやぶさ以上では、原因はフォームの崩れだろう。崩れたフォームは縄の軌道をゆがませ、回しきれずに顔に当たる。

これを防ぐために、僕は「きちんと跳びきる」ことを優先したフォームにしている。つまり、前回しのはやぶさよりも、大きめな動きで、膝も意識的に曲げて跳んでいる。

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余裕を作って跳んでいる。「縄が見えない以上、安全な空間を増やす」というちょっとごり押しな跳び方で、必ずしも上手な跳び方というわけではない。ただ、背筋は伸ばしているつもりだし、作ったようなフォームでも10回以上跳べれば、それなりに「見られる」後ろはやぶさができていると思う。

ひょっとしたら、縄跳び好きさんが「どうも最近、後ろはやぶさがへっぴり腰で」と言っていたのは、顔に当たるのを避けたこの跳び方かもしれない。それでも、跳べているなら、あとは調整していけばいい。余裕のあるフォームで跳ぶうちに、もうすこしリラックスした姿勢でも「いける」と思えてくればしめたものだ。


子どものころ、なぜか後ろクロスのほうが得意だった。今は前回しの積み上げのほうが多すぎて、すっかり前クロスのほうが慣れてしまったけれど、きっと子どものころの自分は上で書いたことのほうが「つかみ」が早かったのだろう。

それは偶然の順番で覚えたのかもしれない。ただ、人より早く後ろクロスを習得できたのは確かだ。そして、それが誇らしかった。大人になってブログでこんなことを書くなんて、あのころの僕は間違いなく知らないだろう。でも、今は別の誇らしさで小さな自分に言える。

20年以上たって、もう一度僕は後ろクロスを好きになったんだよ、と。