とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

065 曲とお客と自分のテンポ

今回は「テンポのこと」。

前回、失敗だらけのフリースタイルを公開しました。

さすがに、だんだんと悔しさがわいてきて、仕事後に夜の公園に出かけて跳んでます。夜の運動場(投光器だけ)に比べれば、外灯の多い公園はまだ明るいほうですね(笑)。

それでも、暗い中のなわとびには違いありません。が……。

上体を保って3重跳び系は安定して跳べるし、カブースクロスでグリップを握り直すと後ろCOも通るし、慌てずにジャンプすればOTSもあのときみたいにからまない。

なんなんでしょうね、この違い。


おおざっぱに言えば、テンポの問題だと思います。

フリースタイルは曲に合わせて跳ぶので、当然、このメロディのときはこの技、というイメージを作っています。理想だけなら、13小節目の3拍目でSOOとか、そこまで考えています。わざわざ数字にしたので綿密に見えますが、たぶん、フリースタイルをする人は、感覚として曲と技のテンポを覚えています。

一方、ミスをすると、そのたびに、「どこからどの技で再開するか」を、「曲を聴きながら」、「短いタイミングで」判断しなければなりません。

これって、相当難しいです。ましてや、前回の僕のようにミスを重ねると、それだけでかなり意識を取られます。へたをすると、自分で考えたはずの構成を思い出せなくて固まります。

テンポが合わない状態です。


テンポは、1拍でも影響します。

着地の崩れ、縄のブレ、これくらいでも、修正する間に曲は進みます。無理に動きを早めて「技を曲に追いつかせようとする」と、縄回しが中途半端になったりして、今度はひっかかります。こうして、小さな影響が、大きなロスにつながることも珍しくありません。

前回の演技では、環境でテンポがずれた部分もありました。

たとえば、暗くてリリースをキャッチするタイミングを作るのに苦労したところ。グリップを視認して、つかむ自信を感じるまで余計に縄を回した部分がありました。もともと、何かあったときの調整用に、つなぎで空けておいた部分なので、ここだけはフォローがきいたと言えますけど…。

そして、前を見る勇気がなかったところ。正面に投光器の光があったせいもありますが、それ以上に、逆光でも観客の前で顔を上げづらくて、前屈みになりがちでした。

崩れたフォームは、縄の勢いを弱めてしまいます。思っていたタイミングで縄が回ってこなかった部分、それどころか、つなごうとしたかえし跳びまでひっかけてしまった部分……。テンポは細かいところでズレて、途切れてしまいました。

そうして、いくつもの技の失敗につながってしまいました。

練習の段階でもテンポのズレは対策する必要があって、ゆっくり跳ぶ部分や予備跳躍をはさんだ構成にしていましたが、ズレがちょっと多すぎました(笑)。

1拍のズレの怖さを、これでもかというくらい思い知った演技でもありました。


同じ失敗をしたくないと思えたのが収穫でした。

練習と本番では、失敗の重みが違います。人前で「できない自分」をさらした苦しさのおかげで、克服したい部分がより鮮明に見えています。本当は、練習段階でそこまで真剣に考えられなかったから、こうなったんですけど…。

テンポは、順調に跳べたときが基準になっていますが、まだまだミスなしでは通せません。大小のズレを、落ち着いて順調なテンポに戻せるように練習していきます。それがきっと、フォームの立て直しにもつながると思います。

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これができても、気づいていなかった部分でまた失敗するかもしれません。
でも、まずはここからです。