とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

085 縄に誇りを

今回は「自分のなわとびのこと」。

前回書いた、ひさしぶりのヒジキさんのステージ。ステージ自体は楽しかったんですが、実は帰り道は沈んでいました。なぜかといえば、ヒジキさんの前で全然技が跳べなかったから。

日程が終わって、ヒジキさんに「いっちょ跳んでみてくださいよ」と時間をいただけました。ところが、です。3重跳びは3回しか跳べないし、SCCなどの連続技もなんとかやっと、という結果。

ジャージより厚着で体が重かったから? ストレッチ不足で腰が怖かったから? いや、問題はそこじゃありません。やっぱり、見せようとすると崩れるんです。自分のタイミングで自由に跳べるチャンスをもらったのに、それでも跳べなかったことに、動揺しながら帰りを歩きました。


うまくなりたい。

これまで、何度か思ったこの言葉が、また1つ重なりました。

これまでと違うのは、自分のためではなく、だれかのためにうまくなりたいと思ったところです。

ヒジキさんがスタッフのかたに僕を紹介してくれたとき、ちらっとこんなことを口にしていました。

――3重跳び系の技の見本とか、前でやってもらえたらいいな~、なんて

ちょっとした期待があるからこそ、言ってもらえた言葉だと思います。大会に出てるんですか、と聞かれたことも過去に何度かあって、それも、興味とは別に、期待があって言われたのだと思います。でも、実際の腕前は動画で見せたとおりです。期待にこたえられるような腕ではありません。

なわとびという、まだ狭い世界で、1人でも跳び手が出てくれば、やっぱり期待されると思います。ブログというステージで姿を見せているなら、なおさらです。

ずっと、自分が妥協できるくらい跳べれば十分、なんて考えていましたが、それだけで終わっちゃいけないですね。ヒジキさんの助っ人には届かなくても、せめて、「人前で」期待はずれにならないくらいの腕になりたいです。

それがきっと、だれかの期待にこたえられる演技に近づくと思いたいです。

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あの日、帰りの電車でそんなことを考えていたら、雨上がりのあの広場が浮かびました。あの場所で、自分も人に見せたり教えたりできるようになるんだろうか、なんて思いました。できるかどうかはともかく、それくらいの目標があれば、練習も質が高くなるのかもしれません。

せっかく身につけた縄の腕。もっと誇りを持って高めたいですね。


そして、あのステージの翌週から、いよいよ学校でもなわとびする子どもの姿が。

僕も縄を手に子どもたちの中に入りました。1年ぶりに、いろんな子にリクエストを受けました。3重跳び、やっぱり頼まれました。

跳べましたよ。10回くらいはコンスタントに跳べる姿を、堂々と見せられました。しかも、最近跳んでいなかったインドロープで。去年は、そこまで堂々とは跳べませんでした。この1年、3重跳び数回分ですが、うまくなっていたのかもしれません。

このときは子どものために。
そして、来るべきときには、見てくれる人のために。

誇りを持って、うまくなろうと思います。