とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

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今回は「技紹介のこと」。

なんだかタイトルが「純愛系SF法廷ファンタジー」みたいなごった煮状態ですが……。

前回、ハミングバードという技を紹介しました。いろんな動きが速くて、しかも回転していて、固定カメラだと全部が見づらい技なので、僕は長いあいだ、こんな動きで覚えていました。(2022.4.4 追記:こちらのほうが正しそう …… というわけで、以降、いくつか書きかえました)


こんな感じです。

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後半は前回のイラストそのままです。

前半はハミングバードのように、伸ばした右腕に巻きつけるだけという動きです。

フェイクEBラップと言うんでしょうか。基本的なアームラップは左手が前で、普通に前回しからラップ(巻きつけ)します。今回の場合は、左手が後ろ。かえし跳びの途中でアームラップをする感じです。

かえし跳びだと(イラストで言うと)右側で地面を打つところで、アームラップをしています。ただ、アームラップのように最後まで巻きつけるのではなく、1回だけ巻きつけて、「戻して」後ろ回しにするあたりはハミングバードと同じです。

この動きの中で縄を「戻す」という技術がハミングバードと似ています。

フェイクEB(かえし跳び)は前回しなので、巻きつけるときも前回しです。そこから回転方向を「戻す」ことで後ろ回しにする。なわとびの動きでたくさん存在する、前後の切り返し方法の1つです。


今回はイラストも回転を入れました。

実は、回転しなくても、前を向いたまま、1~6の動きはできてしまいます。そこに回転を入れるのはなぜか?

とりあえず2つ理由があって、1つは勢いの利用です。

上の流れで巻きつけると、3の段階で、勢いあまって1回転よりも多く巻きついてしまいがちです。別に、ラップを戻す手間がすこし増えるだけなので、問題ないと言えば問題ないのですが、できれば1回転で止めて、さっと次の後ろ回しに持っていきたいのが理想です。

そこで、腕を前に出すやりかたがあります。縄が後ろから前へ回って腕に巻きついたところで、腕を前に水平移動すると、縄は腕に引っぱられて、それ以上巻きつけなくなるわけです。この勢いを利用して、今度は4の後ろ回しにつなげると、巻きつきは1回で済みます。

ちょうどこの腕の動きが、回転に合うんですね。イラストの3で、右腕を前に出すのは、左回転になります。

もう1つは演出です(笑)。

腕を前に出すだけより、回転したほうが見ばえがいいです。腕の勢いだけだと不格好になるので、回転するとごまかせるとも言えるでしょうか。


少なくとも、やってる側は気分がいいです。

「うまく縄をさばけた」感じが気持ちいいんですよね。この動きをはさむと、前回しから後ろ回しの技に切り替えられるのも、便利です。

自分の演技だと、以前はアームラップで3回くらい巻きつけて回転をしていましたが、最近はこちらのほうが切り返しが早くて使っています。実は夏の演技に入れていたんですが、とっさに動きが出てこなくて、本番は2回とも不発でした……。

前回も今回も2回ジャンプを入れて回転する動きです。ハミングバード型の動きが難しいときには、今回の動きのほうが、やりやすいんじゃないかと思います。縄をさばいて回転する快感(?)を味わってみてください。