とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

187 すべてがNになる

今回は「抽象思考のこと」。

ブログを書くようになってから、考えをなわとびにつなげることが増えました。

最初はなわとびに関係ないことでも、なわとびと共通点が見つかる感じです。

学校で跳び箱の話を聞いたとき、手と足の協応がなわとびと同じだと思ったり、雑誌のインタビューを読んでいて、失敗じゃなくて成功を分析して初めて成功する話が、技の完成にも通じると思ったり……。

いろんなものごとから、なわとびのエッセンスを抜き出す技術の話です。


抽象思考と言う人もいます。

ものごとをぼんやりと見て、考え方とか、理屈とか、形作っているものを見る感じです。とりあえず、要点とか目的とかは抜きにして、そこから想像できるいろんなことをざっと見る感じ。

スターがいれば、本人の努力、工夫、あるいは素質、陰で支えた人、宣伝技術、流行、果ては運まで、いろんなことが見えてきます。

見えはしますが、なんでもかんでも目にとまるわけではありません。ドラマで、人ではなく、背景を含めた画面全体をながめているのに似ていて、目にとまるとしたら、自分の興味にひっかかるものです。

で、なわとびが好きなら、なんとなくなわとび関係の話につながると(笑)。

あくまでも本質を無視した話なので、なわとびに興味のない人の前でそんな反応をしたらまずいですが、ほんとにいろいろ見えてきます。

こうしてキーボードを打っていても、ちょっとミスタイプしたときに、同じような理由でグリップのコントロールもミスしてるかな、と考えて手が止まったりします(笑)。

だいたいなわとび好きの人は、言われなくても同じかもしれません。

タオルを持っていたら、いつのまにかリリースのマネをしていたなんて話も聞きました。頭のどこかになわとびのことが浮かんでいて、思わず目の前のものがなわとびにつながってしまうのでしょう。


「いや、自分はそこまでにはならないなあ。……でもそうなってみたいかな……」

そういうチャレンジャーなかたには、次のマネをおすすめします。

言い終えた後
「国家も同じだ」と続けるだけで
どんな言葉も格言のように聞こえるのだ

     ――沙村広明ハルシオン・ランチ』2巻(講談社

つまりなんちゃって言葉なわけですが、意外と通じます。なわとびでやってみましょう。

「タマネギは薄切りすると自然と辛みが抜ける。なわとびも同じだ
「景気が良くなるのを待っていたら何もできない。なわとびも同じだ

新聞から適当に。何が浮かびましたか? ムダのない動きって見やすいとか、なわとびブームは作らなきゃ来ないとか、なわとび系の発想ができると思います。

いったん抽象化して(ぼんやりとしたイメージにして)、そこから洗練とか、自発とか、そういうキーワードを抜き出してなわとびにつなげた感じですね。

いくらでもなわとびの格言を作りましょう(笑)。

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ちなみに森博嗣さんの本はエッセイ中心に15年以上読んでます。