とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

218 TJは跳んでからトード

■ 跳ぶ前に形を作るのはブレーキ

今回は「TJのこと」。

前回、縄は下へ、体は上へ、という姿勢がいいのではないかと書きました。

体は上がりながら、反発するように縄が下向きに勢いがつきます。これが、上手な人の言う「腰から上をまっすぐ」というフォームにつながりそう、という話でした。

……が。

TJみたいに途中でレッグオーバー、つまり手が足の下に入る跳び方があると、とたんに「体をまっすぐ」なんてできなくなります。手を足の下に入れるときに、体がかがむからですね。上へ跳ばしたい体が、逆に下を向いてブレーキをかけます。

上手な人でも体がかがまないわけではありません。それでも、自分が跳んでいる動画と、上手な人の動画を比べると、大きな違いがありました。トードを入れるタイミングです。


体をまっすぐにして跳び上がってから、トードに入る。

ここがTJでも高く跳べるポイントなのかなと思います。これは、逆に、高く跳べない理由から見たほうがわかりやすいです。

それは、トードに入りながら跳んでしまうことです。

トードに入れば体がかがむ。かがめば下向きの力がジャンプ中の上向きの力をじゃまする。この段階を、ジャンプの上向きの力が発揮された「あと」に持ってくることで、TJの高さが確保できると思うんです。

まずまっすぐ跳ぶ。体は上、縄は下、の準備ができる。そこでトードに入って初めて体がかがんでも、上向きの力がついてからなので、そこまでじゃまはされません。

イラスト:トードに入るタイミングの悪い例と良い例。悪い例「跳びながらだと・・・」は、トードでかがむ下矢印の力が、跳びあがる上矢印の力をつぶしてしまっている。良い例「跳んでから → トード」は、まずジャンプで高さを作ってからトードのかがみに入っているので、高く跳べている。

ジャンプとトードのタイミング

ちょっと極端かもしれませんが、こういうことなのかなあ、と。

実際は、サイドスイングの段階で跳び上がります。サイドスイングを下に回して、地面を打つのを推進力にするかのように体を上げるまでが、SトードOであるTJの、Sの部分ですね。

これができないままトードに入っている(=跳びながらトード)なら、そもそもサイドスイングが成立していなくて、トードOでしかないことになります。まさに自分の状態で、技の構成・成立という視点から考えるだけで「跳ぶ技術」にも行きつけるのか、と今さら気づいてショックを受けています……。


とはいえ、これも短い時間の中でのタイミングです。

跳び上がって、トードに入るまでに、0.何秒しかないでしょう。

ジャンプすることに意識が行きすぎて縄が回っていなければトードの勢いがつきません。高く跳べなくてもTJを跳ぶには、トードで勢いをつければ最後のOまで勢いを伝えられて縄は通ります。TJのいろんな動きの中でも、「トードの勢い」はポイントだと思います。

跳んでからトードに入る短いタイミングをつかみながら、トードの勢いにもつなげたいところです。TJは音で言えば「ヒュンヒュンヒュン」で、それぞれS、トード、Oの「ヒュン」ですが、最初のサイドスイングの「ヒュン」までがジャンプ、そこからトードの「ヒュン」に入ると、わかりやすいと思います。

212 わきの下がおるすになってますよ で書きましたが、トードでわきをしめないと、横から見たときの縄の軌道が前に寄りすぎます。トードの交差を体に引きつけるということですね。そうすれば、向こうへ回る縄の反発を得て、勢いにつなげられると思います。


TJは、きれいに跳ぶと空中で一瞬止まったように見えます

ちゃんと跳び上がって、ジャンプの頂点できれいにトードが決まると、足を上げる動きで体の落下が落下に見えなくなるのかなと思ってます。そういう一瞬を見せられるとどんなにいいか。理想のイメージはいくつかありますが、これもそのひとつですね。

まだまだ書けない部分もあって、たとえば、前の足はどれくらい上げればいいのか、後ろの足はどんな曲げ方がいいのか、トードからOに戻すタイミングは? など、つかみきれていません。

まずは、前回の跳ぶ姿勢と回すタイミングからの流れで見たTJでした。