■ 「回ってくれる」縄を使おう
今回は「縄のこと」。
やっぱり、いい縄はいい跳び方につながります。
児童館で交差とびが2回くらいしか跳べなかった子。僕の縄(いわゆる韓国ロープ)を貸したら、いきなり5回くらい続きました。そこからも、コンスタントに5回くらい跳べて、もうすこしで10回! というところまで跳べてしまいました。
技術的なアドバイスをしたおかげかもしれませんが、百均の縄に比べて、縄の回り方が一気にきれいになってました。
縄のせいで跳べないことはよくあります。
なわとびは、とにかく縄が回らないと跳べません。別にギュンギュン回らなくてもいいのです。一定の速度で縄が回っていれば、縄がゆがむこともなく、安心して縄が回ってくるタイミングがわかるのです。
ここができないと、どう回ってくるかつかめないので、跳ぶタイミングも合わせられません。「縄にタイミングを合わせて」とアドバイスするとき、そもそも縄がタイミングを合わせられるような回り方をしているか、確認しないといけないと思います。
一言で言えば「遠心力」なのですが、慣れた人でないと、百均の縄で遠心力を作るのは難しいんじゃないかと思います。百均の縄は軽いですからね。その軽さにどう勢いをつけるかが、なわとびの技術でもあります。
いい縄だと、そこそこ重みがあるので、勝手に遠心力がつきます。
「重い縄は回しにくい!」
というのが普通のイメージですが、「回る」という感覚をつかむには、むしろ重い縄のほうがいいくらいです。その感覚を、百均の縄で再現させる――つまり遠心力を作る技術をつけさせる、のは難しいのですが……。
2023.7.28 追記:遠心力と書いてますが、回せる感覚が身につくと、「大きく回せること」が遠心力につながると思います。重い縄だと、自然に大きく回せる。こういうことかなと。
縄にどれだけお金をかけられるか。
学校でなわとびする子がでてきて、わりとみんな、それなりの縄を使って跳んでます。タイミングが合ってない姿を見ても、縄は回せていることが多くて、すでに縄の問題じゃない子も多いです。
百均の安い縄ではない、それなりのものをおうちのかたが買ってくれているんですね。スタートラインでつまずかないのがいいところです。
僕の縄は、そこからさらにそれなりのもの(?)なので、貸すと、「やっぱりなわとびしてる人の縄ってすげー!」みたいな反応がガンガン返ってきます。ついでに「これ何円?」とも聞かれます(笑)。
本気で韓国ロープやインドロープに手を出す必要はありませんが、縄が技術を作ることもあります。インドロープを使ったら、一発でTSができてしまった子もいました。
なわとびシーズン。できればいい縄を持ちたいものですね。