■ 遊びが生まれる風景と背景
今回は「縄遊びのこと」。
3月までのなわとびシーズンに、一部ではやっていたのが鉄棒ラップでした。
うちの小学校はなわとび台の近くに鉄棒があって、誰が始めたのか、こんな遊びをする姿をよく見かけました。
ラップですね。一応。
なわとびのラップ系は、巻きつけると逆方向に回してほどくのが普通です。
ところが、どうもこれ、バーの表面がつるつるで縄との摩擦が小さいせいか、引っぱると簡単にほどけて戻ってくるらしいんです。
巻きつけるだけじゃなくて、そこも楽しいんでしょうね。うまくいくと、巻きつけたときに最後に反転した勢いで、勝手に逆回転までするようです。これなんて「当たりの1回」みたいで、思わず「戻ったあ!」なんてドヤ顔しちゃいましたね。(いっしょにやってる人)
(※まじめに読まなくていいです)
あまり近づくと縄が手前に回ってきたときに自分に当たるので、すこし離れるのがいい位置。巻きつく長さが短ければ戻りやすくなって「当たり」も出しやすいので、目標をはずさず、短めに巻きつけられる距離をつかむのがポイントでしょう。
ただの遊びなんですが、それだけ子どもにネタがないと見ることもできます。
単縄好きのように、同じ技でもいろんな視点で腕を上げようとしたり、他の人のルーティンや知らない動きに挑戦したりするだけで、いくらでも時間をつぶせる人と違って、子どもはだいたいなわとびカードの中で完結してます。
できないならできないでつまらないし、できたらできたであきます。
子どもから見れば僕はネタの宝庫かもしれませんが、やっぱり知らない技は即座にできて楽しめるわけでもなく、じゃあ自分のできる技を …… といったらやっぱりネタがつきてあきる。
この流れから、何か別のおもしろいのを! と生まれたのが鉄棒ラップなのかもしれません。
ちなみに、イラストのすみっこにも描きましたが、木の枝ラップをやる子がいて、引っかかって取れないというオチも……。引っかかった縄を縄で取ろうとすればミイラとりまっしぐら。
戻ってきた縄に入る、という遊び方もできます。
これは近づいたほうがやりやすいでしょう。普通の前とびを鉄棒に引っかけただけですが、そこで縄を止めてポーズをとってもいいですし、うまくくぐり抜けることもできます。
道具を1つかませると、いろいろと遊べますね。