とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

278 手首を開く

■ 手首とグリップの角度

今回は「回し方のこと」。

4重系以上で最後がOOだと、みんな縄が開いている気がする……。

何度も見てきたはずなのに、最近思ったことです。SEBOOやTJ4重のような技ですね。最後がO(=オープン)なら「開いて」当たり前なんですが、自分の持ってるイメージと違うから気になるのだと思います。

つまり、自分はそこまで縄が開いていない。


イラストにしてみるとわかりやすいでしょうか。

イラスト:勢いをつけてOを跳んでいる様子AとB。Aはグリップが下を向きすぎて縄が縦に細めに回っている。Bはグリップが外を向いて縄が横に広めに回っている。

閉じた縄と開いた縄

おそらくこの差です。(2024.2.28 追記:わきをしめすぎですが……)

自分の跳んでいる(回している)姿はもうすこし縄が開いているのかもしれません。でも、イメージとしてはこれが浮かびます。

「手首が開くかどうか」が大きいと思います。

そもそも縄が開くというのは、主に、腕を広げるか、グリップを外に向けるかのどちらかです。上手な人が不格好に腕を広げることはなくて、「グリップを外に向けるから縄が開く」というのが、たぶん答えでしょう。

イラストのAだと、手首が前後や上下にしか動きません。縄の広がりも腕を広げた幅が限度です。Bのように手首が開いていれば、縄の広がりも大きくなります。


手首を開くと、何がいいのか?

ただ縄が広がるだけではないと思います。可動域――つまり手を動かせる範囲が広がるのが大きいです。

とりあえず1点にしぼるなら、「手首を横に開けば縦にも回せる」ですね。

改めて気づいたことですが、手を動かせる範囲が広いほど、足の下で縄を通すのに有利です。

たとえば跳び終わるとき。なるべくグリップを下に向けたほうが、縄が低くなって足の下を通しやすいですよね。Aでもやれないことはありませんが、幅がせまいぶん、動かしづらいです。その点Bなら、可動域が広いので動かしやすい。必要な角度を自由に選べるわけです。

イラストのAとBは別物のようで、実は「BならAもできる」のだと思います。ただ、多回旋の最後は横に開いたほうが勢いを伝えやすそう。それでBに近い角度が選ばれるのでしょう。


思いきり回せば跳べる。

よく言われますね。力をこめれば、それなりになんとかなる。当然のように聞こえますが、実はここにも手首が関わっていると思います。

勢いをつければ、いつもより手首が大きく動きます。勢いに引っぱられるように手首の動きが大きくなることだってあるでしょう。

ただの「思いきり」にも、うまくいくだけの仕組みが隠れているのでしょうね。

これを自分でコントロールできないか? と気づいたときが、一気に上達する可能性のあるタイミングなのかもしれません。