とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

285 じたばたキャッチ

今回は「キャッチのこと」。

1か月いろいろ試して、キャッチで気づいたこと。

自由にリリースをコントロールできないなら、やっぱり自分が動くしかない

コンプリートリリースで特に感じたことです。普通のリリースなら片手は握ったままなので、最悪自分のほうへ引っぱれば、グリップはやってきます。でも、グリップを両方とも放り投げたら、それ以上コントロールできません。

僕は力の入れぐあいがどうにもダメで、コンプリートリリースが普通に戻ってきません。だいたい縄がクロスするか、てんびんのように傾いて落ちてきます。それをキャッチするのは、左右のバランスが悪くて難しいままでした。


ところが、あることをしたら、キャッチしやすくなりました。

足を動かしました。

みっともないのですが、微妙に足元でもぞもぞすると、縄がゆがんだ形で落ちてきても体を合わせやすくなるのです。

すこしでも動いておくと筋肉の収縮が起こって、どんな方向にも動きやすくなる――という効果です。予備跳躍でも言えることです。逆に、投げた場所で動かないままだと、筋肉が待機状態になるというのか、手を伸ばそうとしても腰から下が固まって動きづらいのがわかります。

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普通に投げた場所でキャッチできるなら問題はありません。ほとんど動く必要はありませんし、そのまま縄を跳ぶなら、ジャンプするために体を構える余裕すらできます。

余裕というと、気のせいかもしれませんが、足を動かしておくと空中のグリップを目視する余裕ができます。「どう落ちてきても足は動くからだいじょうぶ、あとはキャッチに集中しよう」みたいな状態に持っていけるのではないか、と(笑)。


大リーグのイチロー選手のある一打を思い出します。

大差がついて相手チームが投手温存のために(?)キャッチャーをピッチャーに出してきた試合があって、ちょうどイチロー選手に打席が回ってきたのです。

ところがそのピッチャーのキャッチャー(ややこしい)、そんなにいい球を投げるわけでもないのに審判はストライクをコール。「その一球」も、そのままならボール判定かもしれない、やたらゆったりしたスローボール――のはずでした。

それをイチロー選手はヒットにしてしまったのです。いつもの、脚を軽く振って重心を移動させながら合わせていく打法ではなく、動画で見ると足元は小さくばたばた状態の打ち方……。それでもバットを合わせてレフト前に打ってしまったんですね。

それが上の記事です。何がさすがって、どんな状況でもそこに合わせていける力です。足をじたばたするのは打者としてはみっともないかもしれませんが、それがヒットという結果になっているのです。


最後にキャッチに話を戻します。

できている人をマネしようとすると、「その場で動かないこと」までマネしてしまうことってあるんじゃないでしょうか。リリースを手元に戻す技術がないのに、戻ってくる前提で動かない。ムリです。キャッチのために動くこともできなくなって、キャッチ自体を失敗するというオチが待ってます。

この前の演技、投げるほうに気を取られすぎて、その場から動けないままキャッチを失敗しました。みっともなくても、動いてキャッチ、ついでにそのまま跳べば、それはそれでコミカルな、「努力した成功」みたいな演出になったのかもしれません。残念……。