■ 交差を開くのは自分の回せるタイミングで
今回は「後ろあやとびのこと」。
以前書いたこの話が検索に出てくるみたいですね。今読むと、けっこう長いです。2つで、3,400文字くらい……。
「後ろあやとびはどうすれば跳べる?」
「どこがポイント?」
聞かれるときはけっこう大ざっぱな質問が多いです。実際は、一番困っている部分を聞いたり見たりしてしぼりこみますが、「交差を開くとき」にしぼりこまれることが多いです。
引っかかる子は、ほぼ、交差を開くのが早いです。
上の(2)でも書いてますね。後ろ回しで縄が見えないし、交差しているから縄の感覚もつかみづらい。ただ、最近、別の理由も考えました。
できないのにできる人のタイミングをマネしている。
回すのに 0.8秒かかる子が、 0.5秒で回せる子と同じタイミングで跳んでも間に合わない、とでも言えばいいのか……。
マネをするのは上達の近道ですが、縄をコントロールできていない人が、できる人と同じタイミングで回しても縄は追いつきません。だから「早すぎる」のです。
後ろ回しは見えないからあせるんですよね……。よりどころにできるものがなくて、できる人を参考にすると、まだそのタイミングでは早すぎる。マネしてるはずなのに! というトラップです。いじわるな……。
自分の後ろ交差の技術力に、いつ気づけるかです。
交差を後ろまで持っていけるなら、あとは跳ぶタイミングしだいです。(腕が高すぎると、縄が足の下を通りませんが)
そして、そのタイミングは、そのときの自分の回す技術しだい。やっと回ってくるならかなりゆっくりですし、腕が高めなら大きなジャンプが必要です。
このとき、腕を開かなきゃ! とあせって、「腕が前に出る → 後ろから回ってくる縄も前に出る → 縄が体に近づきすぎて引っかかる」というパターンがとても多いです。
後ろあやとびは、あくまでも、後ろ交差を跳んでから腕を開きます。あせりがあっても、マネをするにしても、「後ろ交差が足の下を通ってから交差を開く」のが順番です。
ここを意識すると、縄が足の下を通って「目に見えてから」でも交差を開く動きに入れるので、ちょっと違ってくるのでないでしょうか。
見えない部分をマネして、かえってつまずくこともありそう、という話でした。
もちろん、後ろ交差を作る段階でつまずく子もいますが、そこができても、交差を開くのが壁になって進めなくなる印象が強いです。できそうなのにできない、あと一歩的な姿が記憶に残りやすいのかもしれません。
タイミングまでマネできてしまう子は、回す技術もある子です。マネをするにも技術がいる。僕もそうですけど、すぐには技術が身につかない子が直面しやすい話かな、と思います。