今回は「修理のこと」。
古い縄を見ていると、リサイクルできないのかなと思います。
何度も切れたものなので、だれかに譲れるような縄ではありません。もう一度自分で使う方法はあるかどうかという話。
結論から言うと完璧に直ることはありません。素直に新しい縄にするのがいいと思います。ここから書くのは、直し方を考えるのを楽しんでいる時間とでも思ってください。
まずはテープ。
ビニールテープが多いのでしょうか。切れたところをビニールテープでぐるぐる巻きにします。ビニールテープは粘着力がそこそこあって、伸びにも耐えるので、使いやすいのでしょう。
このあと接着剤とか溶着とか出てくるのですが、実のところ、テープが手っ取り早いうえに一番強度があるように思えます。
接着剤や溶着が切断面をつなげるのと違って、テープは切断面のまわりを広く固定します。切断面は切れたままでも、切れた縄が2つに離れなければいいのです。
ただ、巻くだけだと、強く回すとテープの部分ですぽっと抜けてしまいます。粘着力があるといっても、縄の勢いでのりごとテープがずれるので、きつく締めたり、巻きつける方向を変えながら巻く必要があります。
ちなみに、縄の表面をカバーする効果はあります。僕はグリップから縄が出てくるところ(回転子をかぶせるように3cmくらい)を常にカバーしてます。テープに亀裂が入ったら貼り直すようにして以来、一度もそこで縄が切れたことはありません。
次は接着剤。
これは弱いですね。テープほど接着面がなくて、接着したところが常に引っぱられるので、とてももちません。固まりきらなければはがれますし、固まっても継ぎ目の微細なすきまが広がれば終わりです。ひょっとしたら、予想を超える接着力のあるものがあるのかもしれませんが……。
そして溶着。
これ、意外と試す人がいます。ライター、ガスコンロ、はんだごて……。学校でも、おうちのかたがくっつけてみたという話を聞きます。溶かしかたやくっつけかたにもよると思いますが、同じ材料(溶けた縄)でくっつけるのでなじみやすそうな気がします。
僕もはんだごてで試したことがあります。学校のプラスチック製品(鉛筆削りとか)の簡単な補修くらいできないかと思って買ったのを持っているので……。
熱が高すぎるのかこげてしまうのですが、一応つながります。余った縄を溶かしてコーティングにも使えるのは、いかにも廃物利用っぽくておもしろいです。
ただ、いずれにせよ「すきま」が生まれてしまいます。
ここから再び亀裂が入って切れます。接着や溶着をした上に、テープで補強したとしても、同じです。それだけ縄を回すときに縄にかかる力は大きいのでしょう。
結局、古い縄は使い道がないのか……というところで思い浮かんだ話は次回で。