とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

356 フロアとプライド

今回は「床のこと」。

つま先で跳びましょうという言葉を聞いて、ふと思いつきました。

それっぽく別タイトルをつけるなら、「なわとびは「屋内フロアで」「複数で」やるべき! その隠れた理由」。狙いすぎか……。

要するに、「跳ぶ音が他の人に激しく聞こえたほうがいい」という話です。


人には多かれ少なかれプライドがあります。

なわとびなら、「できれば見苦しい跳び方はしたくない」という気持ち。

これがフロアだと音をきっかけに表れると思うのです。

たとえば2重とび。学校だと運動場のように、屋外で音の反響があまりない場所で跳ぶことが多いので、動きが乱雑で着地が大げさでも、そこまで音は響きません。

ところが体育館(屋内フロア)で跳ぶと、床と壁の反響で一気に音が大きくなります。

ここで音の大きさが気になると、跳び方にセーブがかかります。そのまま跳んだら、音の大きさがみっともなくて恥ずかしいからです。

原因はだいたい「かかと着地」。

みっともないのはイヤだ → どうすればいい? → 音が大きい原因は? と考えていって、着地をつま先ですればいいところまで自分で気づくと、一気にうまくなると思います。

そのきっかけが、音の大きいフロアで跳ぶこと。ついでに他の人もいれば視線も気になってさらに考え込みやすい、ということです。

いじわるな感じもしますが、「プライドが刺激される環境」というのもあるのかなと思いました。


なんでこんな発想が出たかというと、近い状況を見たことがあるからです。

学校でなわとびクラブを一緒にやってくれた先生は、けしてなわとびが上手ではありませんでした。自分でも、苦手だと言ってました。

あるクラブの日、雨なので体育館で跳びました。そのとき、先生が自分の2重とび記録が出たと言ってすごく喜んでいたのです。自分でもびっくりしたと言わんばかりの顔で、なんかもう、こちらも笑いがこぼれてくるような盛り上がりでした。

あのときは、ただ、フロアは反発力があるから跳びやすいと思ってました。実際、そう説明したら「そうなんですね!」と初耳だったらしくまた笑顔。

でも――。

これは想像です。苦手で、着地も「どすん」っぽさがあったまだ若い先生が、子どもにそれを見られて、仕方ないやであきらめきれるでしょうか。あまりみっともない思いをしたくない、と考えたとしたら……。


上で書いた、プライドからうまくなる流れは、そんな勝手な想像が始まりでした。

自分でそこまで行きつけばすごいですが、なかなかそんな理想的な話にはなりません。でも、プライドに次のステップへと押されかけている人に、うまいことヒントを伝えて成功してもらえれば、それはつかみとれる理想です。

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苦手でも、クラブがなくなるまで4年間ずっとなわとびクラブを続けてくれた先生。あのとき伝えられなかったつま先跳びは、これから同じ思いをしていそうな子に伝えていきたいと思います。