とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

414 技術を長さでカバーする

今回も「縄の長さのこと」。

前回と言葉をひっくり返したタイトル。

前回は「長さを技術で~」でした。子どもにとっては長すぎるくらいの大人の縄でも、縄を張ったり、タイミングを合わせたり、「技術で」なんとかしてしまえるし、そこに技術そのもののエッセンスがある ―― のような話でした。

今回はその逆。技術が未熟で引っかかりやすいときに、縄を長くして、とりあえず足の下を通すという話です。


見てのとおり、強引な解決策です。

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縄が通りさえすればいい、的な発想ですね。縄が長くなれば、引っかかっていた部分(イラストの点線)をカバーするように縄の軌道が広がって、引っかからないわけです。イラストだと、EBは縄がそれている例ですが、これは解決と言えるのか……。

僕はこれを、後ろTSを練習しているときに知りました。ちょうど、長さを変えた縄を試しに使っていた時期で、メインの縄だと引っかかって、すこし長くした縄だと通ったのを覚えています。

足に当たってしまうような状況なら、やりかた自体は、どんな技にでも使えると思います。とりあえず、縄が通る感覚だけでも知りたいなら、試す価値はあるかもしれません。

ただ――。


後ろ向きな書き方からしてわかるように、デメリットが先行するやりかたです。

・自分の技術が向上しているわけではない
・縄が長くなるぶん、回すのが大変になる
・どの長さがいいのか自信がぐらつく

もともと引っかかっていたのには、どこかに原因があったはずです。縄が高いとか、横にそれているとか……。そこから目をそらすような方法なので、何が悪かったのか知ることもできません

長さにもよりますが、縄が長くなって回しやすいことは、あまりありません。それまでの長さで他の技が跳べていたなら、その長さでどの技も跳べたほうがいいでしょう。

そういう意味では、「どの長さがいいのか」は、それまでの長さがいいことになります。何度も縄が切れて、よほど短くなっていたという状況でなければ、縄を長くする必要はないのではないかと思います。


こうして書いてみると、縄を長くすることそのものの話になってきますね。

基本的にマイナス方向で書き並べましたが、ひょっとしたら、縄を長くしたほうがプラスになることもあるかもしれません。

実力に合わない短さで跳んでいる、というのは、ごく限定された状況ですが、いったん縄を長くする(というかこの場合、普通の長さに戻す)ほうが、本人にとっていいこともあります。

それでも必要になってくるのは、やはり原因と技術でしょう。

なぜ引っかかったのか? 縄が高かったり、縄が横にそれていたりするなら、低い位置で回せるようにしたり、左右の手の角度を調整したりします。そうすれば長さに頼ることもなくなります。