今回は「EBのこと」。
初めてSEBOCLが跳べたと、前回の最後に書きました。
頂点までに最初の技を通して技全体を速める話の流れで書いたので、その成果みたいに聞こえます。いくらか影響はあったと思いますが、それ以外に、同時進行で試していたことも影響していました。
それはEBです。
ずっと苦手でうまく回せませんでした。ところがこのまえ、ある動画を見ていたら、ふと気づいたのです。「背中の手が先に入っている」と。
動画はこれです。
2014年の世界大会ですね。単縄を始めたころ、初めてリアルタイムで見た大会だったと思います。この動画も当時から何度か見た演技でした。
この 0:45 あたり。SEBトードOOを跳ぶところです。ちょうどカメラに背中を向けているところで、背中に手を回したときに、背中へすばやく動かすのをすごく意識しているように見えました。そして、EBをちゃんと回すのに必要なのは「これ」か、と。
……実は、今見ると、なんでそこまでそう感じたのかわからないのですが、「背中の準備ぐあい」がEBでは大切で、ここを最初に固めておけば回る、と思ったんですね。
で、実際にうまくいってしまったのです。
縄のたるみが少なくなって、EBからOに移るときも縄の張りで勢いをつけられました。SEBOOも着地まですこし余裕ができた感じがして、SEBOCLに挑戦したのもそのへんの「もしかしたら」感があったからでした。
こういうことだと思います。
・僕のEB(前後交差)は基本、右手が前、左手が後ろ
・でもちょうどいい回し方がよくわからない
・利き手が右なので、右手(前)のほうが力が入って、縄の操作も速くなってしまう
・左手がちゃんと背中に入る前に、縄が回ってしまう
このように、左右のアンバランスで失敗していたのが、
・背中の手(左)を先に入れると、意識して奥(反対の体側)まで手が伸びる
・「先に」と急ぐことで左手側の勢いがつく
・追いついた右手と合わせて、左右そろった勢いで縄が動く
これでうまくいったのかな …… と。
これもまた、前回と同じく「基準」の話で、どうやればいい形になるかわからない人(自分)にとって、苦手だった左手の動きに一定の基準をつけられたからではないかと思います。
回し方をいろいろ考えた成果(たとえば縄の張り方、グリップの向きなど)も影響していると思われるので、上のように形を作ればそれだけでうまくいくとは限りませんが、足りなかったピースがはまった感じでした。
ただし、背中に手を回すのを意識して、ずっと足が地面についていると、接地状態でのサイドスイングになる恐れはあります。なるべくサイドスイングが成立するように、跳びながら同じことができるようにしたいですね。
SEB系がフリースタイルで猛威をふるって、ついに新ルールでレベルまで下がるあいだ、できずにもんもんとしていましたが、ようやくとっかかりが見つかったかもしれません。