今回は「単縄のこと」。
よくあるタイプのタイトルですが……。
問いかけタイトルを続けていたら、以前考えた話を思い出したので、問いかけ系3連でもう1つ書きます。
僕はほとんどオリンピックを見たことがなくて、札幌開催の報道で「競歩もあるんだ」と気づいたくらいです。考えてみたら、オリンピックにどんな競技があるのかもよく知らず。陸上のイメージしかないレベルです。
ただ、いろんなスポーツが、「五輪の競技になること」を1つの頂上のように夢見ているイメージはあります。なわとびの世界に身を置いている人たちもそうなんでしょうか?
単縄がオリンピック競技になるイメージが、あまりわきません。
マイナーだから、というのはあります。実際、オリンピック競技として認められる要件(たとえば、男子なら少なくとも75か国、4大陸で行われているなど)があって、読んでいるとどこまで満たしているのかわからなくなってきます。
でも、単縄も、世界大会がすでに10回以上開かれているくらいには実績があって、広まっています。マイナーといっても、「今は」とか「まだ」とか、未来の可能性を加えた言い方をしてもいい「競技」なのです。
それでもイメージがわきづらい原因は、フリースタイルです。
競技といっても、さらにそこから種目に分かれるものもあって、今の単縄の大会基準でいけば単縄も、スピード(30秒)、耐久(3分)、演技(フリースタイル)を中心に種目が設定されるでしょう。
これ、30秒や3分、あるいは3重とびみたいに、回数が数字でわかる種目はいいのですが、フリーは、実は観客目線ではないように思えます。
すごいのはたしかですし、僕にとっても単縄を始めたきっかけで、ずっとほれている種目です。でも、それは単縄好き目線でしかありません。一般の観客からすれば、何をやっているのかわからないという弱点があります。
演技系だと、フィギュアスケートにも「フリー」があって、体操競技も見せる種目ばかりです。オリンピックまでのぼりつめているそれらと単縄と、何が違うのか。
見せ場の違いだと思うのです。
技を決める瞬間が、フィギュアや体操だととてもわかりやすいです。一方で、単縄のフリーは、ハイレベルとはいえ75秒の中に30も40も技を入れ込むのが普通です。ルール上、ハイレベルだからこそそうなるのですが、一般の観客には見せ場が多すぎて、「技の応酬」を見切れないんじゃないかなあ、と……。
僕の勝手な思いつきなので、一般の観客目線でどうか、なんていう基準がオリンピックにあるのかはわかりません。
間隔をあけて見せ場を作って採点されるような形式だと、どこか醍醐味が薄れてしまいますし、ジャッジ内容がわかる形で示されるなら、今の駆け抜けるような「75秒」でも十分競技として張れる、とも言えますしね。
東京オリンピックは、運営がことあるごとにバッシングされてる感じですが、選手側は応援されながらクローズアップされているように見えます。もし単縄が正式競技として五輪の場に立つ日が来たときには、選手の姿が記憶に残る大会であってほしいなと思います。