■ 大きく回す。下まで回す。
今回は「前とびのこと」。
なわとびシーズンになって、学校の子と跳ぶことが増えました。
今の学校は、低学年の教室の前が「なわとび場所」になっていて、1年生の子が跳ぶのを見る機会が多いです。
やっぱり、回すのがおぼつかなくて、なんとか、でもひたすらに、前とびをしている子ばかり。こちらは技を見せたり、回数を数えてあげたりしながら、この子たちが上手になる次のステップは何かな …… と考えてます。
うまくいってない点の1つに、タイミングのずれをよく見かけます。
シンプルな前とびでも、だんだん、回すのと跳ぶタイミングがずれてきて、対応できずに引っかかるパターンですね。ここで「タイミングを合わせて」と言うのは簡単ですし、それでなんとかできる子もいるでしょう。
でも、それでもできない場合はよくあります。ここで、「タイミングより前の問題」になっているのは、回し方だと思います。
極端に言えば、前とびにおける跳躍なんて、来た縄を跳ぶだけです。その、やってくる縄をつかめているかどうかが、タイミングをつかめるかどうかになります。
タイミングがずれる子を見ていると、だいたい、縄が回るのが遅れている感じです。つまり、縄の勢いが弱くて、回っている縄を感触としてつかめないから、いつジャンプすればいいかわからなくなるのです。
縄がふにゃっとゆがんでしまう子も含めて、どうすればいいのか?
縄を大きく回すことだと思います。
1年前、なわとびパフォーマーのふっくんが twitter で書かれていたことです。実はずっと、この一言を気にかけていました。
紹介した 379 で「縄が大きく回ると勢いがつきやすい」からなのかな …… と書いてますが、今回の話に合わせると、「縄が大きく回ると縄がゆがまない」のが大切に見えてきます。
ただし、そこまでできても、まだ油断はできません。
縄が頭上を越えてもまだ回して、「回しきる」必要があります。ふっくんも同じツイートで「回し続けることが大切」と書かれているように、せっかくふにゃっとした縄を大きく回して解決しても、腕を止めてしまえばまた縄はふにゃるのです。
さらに言えば、ここまでの練習は、最初は跳ばずに行ったほうがいいと思います。
縄がふにゃる原因には、「回している途中でジャンプに意識が行ってしまって、そのぶん、回すのが不十分になる」状態があると思います。どっちつかずになるくらいなら、まずはちゃんと回せるようにするのがいいでしょう。
初歩的な話ですが、今でも、自分はできているのか? と思わされます。
どれだけいろんな技を通せるようになったといっても、引っかかることは当然あります。苦手意識のある技だっていくらでもあります。自分の縄は絶対にふにゃらないのか? もしそうでないなら、原因は、ひょっとしたら、こういう初歩的なところに根ざしているのでは……?
子どもに教えていると、背筋を正されるように、気づくことがあります。