とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

462 なぜ引いてしまうのか

今回は「回し方のこと」。

前回、交差で腕を引きつけすぎるとうまく回らない話を書きました。

そもそも、どうして腕を引いてしまうのでしょうか?

原因の1つとして、うまく縄を回せないから、どこまでも腕を引いてしまうのでは …… と前回書きました。

縄が回ってしまえば、その時点で腕を引きつけなける必要はなくなります。まだそこまでできない子が、あやとびでまず交差ができなくて、最後は自分を抱いているような格好にまで腕を引いてしまう様子は何度も見ます。

何ができないからそうなるのか考えてみると、根本は「支え」ではないか、と思えます。


つまりは回すときの「支え」ですね。

実は、腕を引くメリットらしきものが存在します。

腕を引ききると、それ以上は腕を動かせなくなりますが、逆に腕が支えられます。いいか悪いかは別として、引きつけた腕が体で押さえられて、「支えられる」のです。

上で書いたように、縄を回せない人は、どこまでも腕を引いてしまいます。これ、どこで腕を止めたらいいのかがわからない、ということでもありますよね。

自分は回せる、という人でも、2重とび、3重とびに挑戦しはじめたときの自分を考えてみてください。どこで腕を止めたらいいか、すぐにわかりましたか? 回すために腕を動かし続けますが、その位置をどこに固定したらいいのか、すぐにわかったでしょうか。

わからない人にとって、腕が止まってくれることは、たとえフォームとして間違いでも、迷わなくていいという意味で落ち着くのだと思います。ただし、やっぱり縄の軌道がいいとは言えないので、引っかかる……。

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わきをしめる話もこれに似ていて、腕が不安定になるので、とりあえず腕を体につければ安心、みたいな流れで作られているのかもしれません。

結局、メリットにはならないにしても、腕を引いてしまうのは、こういう気持ちの流れも元になっているように思えたのです。


となると、腕を引いてしまう前に必要な「支え」って何? という話。

これは、空中へ跳んだら足の支えがなくなるので体幹でバランスをとるのと似ていて、縄を回すのもまた、支えるのは体幹です。普通に回していれば腕を体に押しつけることはなくて、腕を振る・回すことでぐらつく体のバランスは、主に体の中心、体幹でとっているのです。

ただ、その支える感覚がわかれば、腕を引きつけなくなるかというと、そんなことはなく――。

やっぱり、ここで必要になってくるのは回し方です。回せれば、その時点で体幹を支えにして、足の下に縄を回す、跳ぶ、といった動作に移っていけます。

前回は、腕を引きすぎたら引っかかりやすいから、縄を押す・前に送ることで回せるようになると書きました。一理あるとは思いますが、これは引っかからないようにするための話で、ある程度回せる人を想定したものです。これでなんとかならない人には、まだ回す技術が必要です。

そこができれば、腕を引こうとする前に縄が回ってくれるはず …… というわけで、話まで引っぱるようですみませんが、ここが重要かなと思う回し方の話を次に書こうと思います。