とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

039 改めて考える「3重跳びのコツ」

今回は「3重跳びのこと」。
タイミングとリズム再び。

002 3重跳びはタイミングとリズムだ(1)で、地面を蹴る音を頼りにタイミングをつかむといいと書いた。あれからだいぶ慣れて、自分で回している感覚だけで3回縄が通るようになってきた。その中で気づいた、より「コツ」と言えそうなこと。

1回旋目をきちんと通す。

一言で言うと、これがコツだ。なぜそう思うのか、その感覚を身につけるにはどうすればいいか、をこれから書いてみたい。


まず、なぜ1回旋目を「きちんと」通す必要があるのか。

3重跳びは縄を3回回す。当たり前だが、最初の1回旋が通らなければ、残りの2回は回らない。そして、最初の1回旋でタイミングがずれていると、3回回りきらなかったり、無理な姿勢になったりする

ここで言う「きちんと」とは、無理なく縄を3回回せるスタートということだ。これができている人は、次の1回旋目のタイミング、そして、続けて何度も3重跳びを跳ぶリズムをつかみやすい。

だから、1回旋目を「きちんと」通すことは、必要であり、コツでもあるのだ。


じゃあ、どうすればそうやって跳べるのか。

まず、タイミング、バランスを崩さずに2重跳びが跳べるのが前提だ。なぜなら、多くの人は2重跳びを跳んでから3重跳びに入る。「準備段階」の2重跳びでタイミングやバランスが崩れていれば、よりレベルの高い3重跳びには移れない。

タイミングをつかむためには、「待つ」ことが大切になる。

2重跳びを思い出してほしい。縄を回し続けているわけではなく、2回回してから、次の2回を回すまで、ちょっとした「間」があるはずだ。これは、

跳ぶ→2回回す→着地→跳ぶ→2回回す→着地→跳ぶ→2回回す→……

という流れの「着地→跳ぶ」のときのこと。着地して、次のジャンプをするまで、回す力を弱めているはずだ。わずかな時間「待っている」ので、次のジャンプに気を回す余裕ができて、ジャンプがぶれない。3重跳びも同じだ。「間」が大事になる。

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「縄のコントロール」とよく言われる。速度調節と言ってもいい。この「間」で、次の跳躍のタイミングを調節できる。

タイミングというのは手と足の協応(回転と跳躍を合わせる)で生まれる。002で書いた「跳躍の音に合わせる」というのも、3回回して次の跳躍に移るまで、縄を「待たせて」コントロールすると言えるだろう。


そのための練習として、「ゆっくり2重跳び」はどうだろうか。

これは、3重跳びを跳ぶくらいの跳躍で、2重跳びを跳ぶという跳び方。普段の2重跳びより高いジャンプをしながら、縄は2回だけ回す。

いつものスピードで縄を回すと、縄のほうが速すぎて次の跳躍でタイミングが合わないはずだ。「間」を入れるか、全体的にスピードを落とすかするなどして、高い跳躍に合うようにスピードを調節して2回旋。地味なようだが、これが縄のコントロールだ。

そして、慣れてきたら、ゆっくり2重跳びから、直接3重跳びに移ってみよう。ジャンプはもう、3重跳びの高さで跳んでいる。あとは、身につけたコントロール力で、いよいよ3重跳び! 「1回旋目をきちんと通す」ことも忘れずに……。

1回跳べても、また縄は回ってくる。なるべくバランスを崩さないように着地→跳躍ができるようになれば、2回目、3回目、そして10回くらいは見えてくると思う。

ちなみに、ときどき動画で3重跳びを見るのも大切だ。どういうリズムで跳んでいるかを音でとらえて、そのペースで跳ぼうとすると、全体像をつかみやすい。全体像をつかんだら、ここまで書いたように、細部のタイミングを合わせていくといい。


2重跳びまでは大勢の子ができる。そこから、一部の子がたどりつく3重跳びの世界。

あなたが子どもでも大人でもいい。今まで届かなかった、もう1ランク上の跳び方に到達できていることを願います。今回の記事はあくまでヒント。跳べたのなら、あなたはきっと、それだけの力を持っていたということです。