とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

156 はやぶさコンパクト

■ 小さな交差でムリなく回す

今回は「はやぶさのこと」。

151で、はやぶさについていろいろ書きました。

あれから何度か教える機会があって、交差するタイミングや交差の位置をアドバイスしてみました。残念ながら、それだけで跳べるようになった子はごくわずかでした。

「2重交差をやってみよう → 意外とできる!」 この流れはちょっと驚きでした。思っていた以上に、2重交差1回のほうが先にできるのです。これはこれで発見でしたが、はやぶさには届きません。

何か違う。それだけじゃない。

そう思っているうちに、このまえ児童館のクラブで教えたときに、あることに気づきました。

交差がでかい!


思いきり交差しているので、交差が大きいのです。

自分の胸をしめつけるくらい、交差してます。たしかに、それだけ大きな交差なら、あやとびや交差とびはよく跳べるでしょう。交差でできる「輪」が大きいほうが、最初は跳びやすいからです。

でも、目標ははやぶさ

そんなに大きく交差していたら、腕を開くときにたいへんです。はやぶさをやってみよう、という人が、そんなに速く手を動かせるわけがありません。上手な人でも、大きな交差から、縄の勢いもつけて手を戻すのは難しいです。

交差は思ったより小さいのです。

イラスト:交差が大きい男の子と交差が小さい女の子。男の子は、ひじのあたりが苦しくて回しにくい … とつぶやき、腕も開きにくそう。それを見る女の子は、手をすこし前に出す感じがいいよとアドバイス。腕も開きやすそう。

交差の大きさで何が違う?

交差とびは、最初は腕をぐるんと回して、ちゃんと縄が回る段階がスタートです。そこから、だんだんと手首を使って回すように上達していくのでしょう。

手首を使える段階だと、小さな交差でも回せますし、腕を開いてオープンに戻すのも楽です。何より、大きく交差するよりも短い時間で戻せます。


これもはやぶさのポイントではないでしょうか?

大きな交差だと、速く回すのが難しいです。手首を動かせる範囲が少なくなるというのか、小さな交差で体の前に手首があるのに比べて、うまく手首で回せません。小さな交差なら、手首で回すのも楽です。

まずここがポイントの1つです。上達するほど、「手首の動かしやすさ」が実感できるでしょう。

そしてもう1つ。先ほど書いた、「速く腕を開くことができる」というポイント。大きな交差だと、腕を開いているうちに着地してしまい、跳びきれないこともしばしば。かといって、強引に腕を開くと、縄が横に広がって引っかかってしまいます。

まずは、交差の小さな、コンパクトな交差とびやあやとびで試すとよさそうです。

1.小さな交差でもひっかからないように交差とびをしてみる。
2.その形で、あやとびをやってみる。
3.交差・開くのタイミングで勢いをつけて、あやとびのスピードを上げてみる。

これくらいまで慣れることができれば、はやぶさ成功にも近づいてくるんじゃないでしょうか。

4として、交差を開くとき(交差の輪がだんだん小さくなって、縄の先端まで達するとき)に勢いをつける、という感覚をみがくのもありかもしれません。

どれも、コンパクトな動きにつながりますね。


教えることも、考えることも、数をこなすといろいろ見えてきます。

もうすぐ年の終わりです。12月のうちに、今年のふりかえりであと2回更新する予定です。まずは、今回のように、教えてみて感じたことを書こうと思います。