とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

230 予備跳躍七変化(1)

今回は「予備跳躍のこと」。

予備跳躍にもいろいろあるなあと思いました。

もともと、予備跳躍は、「2重とびの前に3回前とび」とか、「はやぶさの前に2重とび」といった、技に入る前の準備として跳ぶのが一般的です。

いきなり跳ぶと縄がついてこないので、あらかじめ軽く跳んだり、勢いをつけたりしてから、技に入りましょうということですね。そういう意味では、予備跳躍でもあり、「予備回旋」でもあると思います。

これがフリースタイルなわとびになると、予備跳躍が変化してきます。

細かく見ていくと七変化では収まりません。とりあえず、小ジャンプ、大ジャンプ、ステップ、ラップと4種類くらいをあげてみます。

今回は、小ジャンプとステップを。


1.小ジャンプ

ごく一般的な予備跳躍です。フリースタイルに限らず、軽く跳べば、そこから技に入りやすいのはみんな同じです。

おもしろいのは、ただの基本に見えて、運動科学的にも理にかなっているらしいこと。

テニスにスプリットステップという技術があって、動く前に軽く跳ぶことで、足の筋肉の収縮を利用して次の移動にすばやく反応できる、という効果があるらしいです。知ったのは『テニスの王子様』というマンガなんですが……。(ちなみに16年前の1巻からずっと読んでます)

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左から、ジャンプ前、沈みこみ、ジャンプ本番を予備跳躍あり・なしで比べてみたイメージです。強引ですがこういう効果かな、と。

次の技のためにフォームを作りやすいほかに、跳びやすくなる効果もある――のかもしれません。


2.ステップ

大ジャンプより先にこちらを持ってきたのは、小ジャンプの応用と思うからです。

小ジャンプは基本両足ですが、こちらは片足ずつ、より小さなジャンプをしています。そのおかげで、リズムやタイミングをはかる効果があります。

フリースタイルだと音楽があるので、そちらに合わせてステップを刻めるのが理想ですね。前回紹介した宮本さんの演技は、(予備跳躍ではないかもしれませんが)きれいに音楽に合わせたステップが技の前にありました。

ただし、予備跳躍として跳ぶときは、そのあと技に入れないといけません。片足ずつステップをしていると、どこかで技のために両足をそろえないといけないわけです。これまた、前回のイラストのように、ステップで縄が通りすぎたら両足で踏み込んで、「ため」を作ってから技に入るといいみたいですね。


小さいジャンプはバランスを整えるということでもあります。

フォームがそろえば、縄も安定する――はずなんですが、それができなくて苦しい自分……。

次回の大ジャンプやラップ形式も、大もとのねらいはいっしょではないかと思います。