今回は「初速のこと」。
TJ4重がまた跳べなくなりました。
322で書いたときは、タイミングがうまくはまっていたんですが、別の日に跳んだら、もう体感も飛んでました。
どうもトードからOに移るところで微妙な支障があります。上げている足がじゃまで手をOに持っていけません。そのへんを考えているうちに、理屈だけそれっぽいことを考えました。
初速が速ければ縄も下に来る。
とりあえず下のイラストを見てください。
これが跳びはじめてから同じ0.3秒時点の状態と考えてください(数字は想像)。
見てのとおり、AよりBのほうが縄が回っています。Bのほうが縄が速いということです。
技術的に間違ってるかもしれませんが、Aのほうが足がじゃまです。Oに持っていこうとすると、あと2回旋したいので縄が張って、足に当たりそうです。その点、Bの位置まで縄が下りていれば、上げている足をそこまで気にせずにOを作ることができます。
少なくとも、今の僕の技術だと、そう感じます。だからBのほうがよさそうで、Bの状態にするには、初速が速ければいいんじゃないかと思うのです。
でも、速ければいいのか。
普通、速く縄を回そうと思ったら、力をこめます。バランスが良くないと、ぶん回すだけで縄をとらえられずにタイミングがぐちゃぐちゃになります。
サイドスイング+3回旋といっても、SOOOみたいに同じOを3回回すのではありません。トードからOOに切り替えるとき、タイミングがおかしかったら全体としてうまく回りません。
ここで、オーストリアのBen Cooper選手の演技を見て見ましょう。
何度見ても、流れるようなうまさですね……。
あまりにスムーズで、本当に縄にスピードがあるのか不思議にすらなりますが、そういう実感にもヒントがある気がします。
スピードの「速い」というより、到達時点が「早い」。
スピードがあれば到達時点も早くなるのは当然なんですが、それ以外にも到達時点を早める手段はあります。
たとえば、サイドスイングの角度を横回しに近づける。
たとえば、体の角度を下げる。(参考:322 かがんで角度を下げてみた)
こうやっても、縄は早く下のほうに到達します。回しやすいかというと、そこは別問題なので、悪手かもしれません……。
数を重ねて試してみたいところですが、これくらいの多回旋を続けると体に鈍い痛みが蓄積してくるので、感覚の記憶やメモを頼りに、じりじりと試す春先です。