今回は「回し方のこと」。
右手をひねっていた。
これが、今までうまく回せなかった理由だと思います。
前回、力を入れると普通の交差でさえ右にそれていたと書きました。その瞬間で動きを止めてよく見ると、右手と左手で、角度が違います。明らかに右手が傾いていました。
これまで全く気づいていなかったわけではなくて、体が右に傾くクセの延長だと思っていたのですが、いざ気になってみると、常に右手首が開いているような状態だとわかりました。
縄はいつも、そこからゆがんでいたということです。
右手首が開くというのは、要するに右手を右にひねっている状態で、縄もその方向へひねられる力を受けます。基本的に前後・上下方向に回転する縄にとって、ひねられる力は横方向。回転方向が違うのです。
ひねりが本来の回転のジャマをしている。
だから回し方が悪いのでしょう。
右手が前のEB(前後交差)は影響が大きい回し方の1つです。
右手が前のEBで右手を右にひねったら、回転の途中からひねりが入ってきて、回転がブレてしまいます。縄はそれてうまく回せません。だから、EBに苦手を感じていたのでしょう。
リリースもそうです。
一般的な縦回転リリース(右手なら体の左側で回す技)がいつもゆがんでいました。これも、右手を右にひねったために、縦回転が右に倒されていました。
傾きができたぶん、縄と空中のグリップの回転にズレができて、「キャッチが半回転くらい遅れる」という現象はそこから生じていたのだ、と考えられます。
そして、縄のねじれ。
縄が半回転くらいねじれて「α」みたいな形になりがちでした。
手首をひねるときに縄に伝わるねじれ。これが蓄積して、縄自体のクセになってしまった、という理由が一番もっともらしい気がします。
カン違いもあるかもしれませんが、ほぼ説明がついたように思えます。
説明がついたといっても、それですぐ良くなるわけではありません。
何年も気づけずにいたということは、ダメでも自分にとって自然だったということです。そこをどうやって調整していくかが、何年も過ぎて初めて向き合う課題です。解決のために何をするのか……。
実は、これに気づいたころ、初めて演技が 2:10くらいまでノーミスで跳べました。特に何かが良くなったわけでもなかったと思うのですが、できそうな予感にはなったのかもしれません。