今回は「手元のこと」。
最近気になるのはグリップの角度です。
どうやったら縄がきれいに回るだろうと、いろんな人の動画を見ていると、SEBOOやSトードOOのOOでグリップが横を向いているのが目につきます。
グリップが横を向けば縄が張りやすい。
そういうイメージがあるのですが、どうなのでしょうか。
単純に考えると、真横を向くのがベストです。
同じように回るもので、車のタイヤが似ていると思います。車軸がグリップ、縄がタイヤ。タイヤは車軸の真横についています。だから、基本は真横で360度回転しています。
縄も基本は同じ。グリップの横で360度回転するなら、真横で回るのが一番いいはずです。これが、正面に対してグリップが広がるような「ハ」の字をしていると、変に角度がついて回りづらいように思えます。車の例で言えば、タイヤが両輪でハの字になったら、はたしてまともに進むでしょうか?
縄はつながっているので、勢いがあればそれなりに回ります。グリップから出てくるところも、回転子が完全固定されているわけではないので、縄の回転に角度がついても合わせて動くだけの遊び(余裕)はあります。
ただ、角度がつくと回転子にも角度がついて、真横で回るときよりもグリップの出口でこすれる摩擦が大きくなって、縄の回転をさまたげるんじゃないかと思うんですよね……。
ひとまず、真横がベストで話を続けます。
その状態で、さらに、いい縄の張り方はどこでしょう?
グリップを真横にして、すこしずつわきを開いていくとわかります。あまり開きすぎると縄が横に張りすぎて縄が高くなるのでダメ。あまりしめすぎると縄が縦長に回って力がいるので難しい(ダメではない)。
人それぞれ縄の長さや回し方があるものの、このあいだのどこかになりそうです。
前回わきの話を書きましたが、ここでも、あまりしめすぎると縦長の縄をうまく回す技術が求められて初心者にはよくない、という見方が生まれますね。
ただ、これだけだと対応できなくなります。
前とびを繰り返すだけならよさそうですが、2重とび、3重とびになってくると、力加減が変わります。これはつまり、縄の軌道が少なからず変わるということです。力を入れれば縄が高くなりやすく、すぐ足に当たってしまいます。
それを経験した人は、もっと縄が下に回るようにします。腕の回転を大きくしたり、手首の角度を下げたり……。
グリップは真横ぎみですが、そこから変化がつくわけです。言ってみれば、真横はあくまでも基本に置かれるだけで、力加減やフォームに合わせてグリップの角度が変わるということでしょう。
仮定が前提ですが、グリップは真横が基準という話でした。
合っているにせよ合っていないにせよ、実際に自分でこれを意識できたのはいつだったろうと思います。ここから、縄をどう回すか、縄をどう感じるかにつなげることが、回す技術の向上にもつながりそうです。
それを考えると、EBやTSのような特殊な交差ほど、グリップを真横にして縄が張るところからスタートするのがいいようにも思えました。