今回は「跳び方のこと」。
どうやったら高く跳べるのか? 高く跳びたい!
なわとびしていると、みんな思い浮かべるのではないでしょうか。この「高く跳びたい!」にも2パターンあって、
1.思いきり跳んでいるけど、もっと高く跳びたい!
2.高く跳びたい! のに跳びきれない……
今回は2のパターンの話です。跳びきれない理由 ―― ジャンプのジャマをしているものの正体。今回思ったのは、「技に入るとジャンプはそこで止まる」のではないか、ということです。
力むとジャンプのジャマになる。
これに似た話を何度か書いてきました。上にあがる力を、技に入ろうとする力が抑えてしまって、ジャンプが中断されるわけです。
つまり、技に入ったときがジャンプの終点=頂点と言えます。
これがまた皮肉な話で、特に多回旋の技になると、「すこしでも速く回したい」「そのためには早く技に入りたい」と考えてしまって、早く技に入るほど、早くジャンプが止まってしまう=高く跳べない! という悲劇が起こります。
サイドスイング始まりの技だと、サイドスイングしながら跳びはじめて、技につなげたときにはジャンプが止まることになります。
これで跳びきれるならいいのですが、たぶん、この程度でジャンプが終わるような滞空時間では満足できないから、最初の2のパターンのような気持ちが生まれます。
実は、そんなに早く回しはじめなくてもいいのかな、とも思います。
回すのをいったん置いておいて、高く跳ぶのを優先したほうが、滞空時間をかせげるという考え方になりますね。この場合、ジャンプの頂点で技に入ると、上がる力もほぼ使いきった時点なので、力んでもそこまでジャンプに干渉しません。
僕がTJ4重を最初に成功させたころは、おおよそこのイメージでした。
ただ、これだとほぼ、落下中に一気に力をつくすため、着地含めてなかなか余裕のない状態になります。早めにトードに入って、その段階でジャンプの勢いが止まって滞空時間をかせげないよりは、トード、O、Oと空中で3回回すだけの時間はありますが、それでも、自分なりの限界に近い高さから、思いきり回しながらの落下ですからね……。着地の音も相当です。
それでも、上手な人だと、ジャンプの頂点に行きながら、最初の技が通っています。
早く技に入るとジャンプが止まると書いてきましたが、うまくいかない人はそうなっているという話で、「技を通しながら上がる」こともできるのです。つまり、
段階1:早く技に入ろうとしてジャンプが止まる。
段階2:高く跳ぶのを優先して、高さを確保してから技に入る。
段階3:高く跳ぼうとする中で、技の一部も通すようにする。
段階1から、2、3のイメージにつなげていくのが、高く跳びたい! をかなえる大きなイメージ(の1つ)になるのかな……と思いました。
サイドスイングからジャンプの頂点までの動き。
ジャンプを「どういう形で」行うかに、1つのイメージを与えると、突き破れなかった高さを抜けられるかもしれません。