今回は「体のムリのこと」。
体調を崩して、2週間くらい跳べずにいました。
調子が戻って縄を持ったのが月始めの3連休。SCCC系の話も書いたし、やってみるぞと跳ぼうとしたら ―― 。
エネルギーでも吸われたのかというくらい力が入りませんでした。
涼しくなってきたせいもあるのかもしれませんが、とにかく跳べない。SCCCからの8連どころか、SCCC1回すら通らない。
なかなかの無力っぷりでしたが、かえって考えるところ満載だったので、これをネタに書きたいと思います。
まず、とにかく足に力が入りませんでした。
2週間も安静にしていると、足腰が弱るんですかね……。せきのしすぎで体力を持っていかれたのかもしれません。
足に力が入らないのは「被害」が広がります。どういうことかというと、満足にジャンプができないので、多回旋中心にムリが広がります。特に着地。縄がいつもより遅く通るせいか、余裕が少なくて、ずしんと、重く、体が着地します。
足にかかる負担はいつも以上。ただでさえ弱っている足に、落下の衝撃とそれを支える筋力が発生するのです。「やめて! 足のライフはもう0よ!」みたいな声が聞こえかねない、何の苦行だと言わんばかりの状況でした。
そして翌日襲ってきたのが、ももの左右の筋肉痛 ―― 。普通に地面を踏みしめるだけでここまで痛みが走るのはいつ以来だったか。そもそも、ふくらはぎや、ダウン系ならおしりからももにかけての筋肉痛ならよく起こりますが、ももってそこまで経験がありません。
足が弱ったときというのは、着地が苦しいことよりも、着地の衝撃を支えて足にダメージが来ることが問題なんだなあと、なわとびの負担をまた1つ経験したのでした。
そして翌々日、筋肉痛が残る中ですこし練習してみました。
筋肉痛が残っているおかげで、着地でここに力が入るのか、というのがよくわかりました。逆に、体が沈み込まなければ痛みも出ません。つまり、それくらいが足にダメージの少ない着地、ジャンプとも言えます。
ここがちょっとおもしろい発見で、筋肉痛を目安にして、安全なジャンプの基準ができあがっていました。言ってみれば「ムリが見える」わけです。足が痛むならそれはムリのあるジャンプ。そうならないような跳び方に落とし込んでいけます。
そうやっていると、SCCCとか跳ぼうとすると、ジャンプ力は足りないし、よほどうまく回さないと、余裕で跳ぶなんて自分にはハードルが高いのがよくわかりました。
と言っても、発見はそこくらいで、ケガをかばうと他の場所にムリがかかるのと同じで、だんだんひざや足首から力が抜けてきました。
演技にどれくらい影響があるのかと、手を抜きながら曲を通してみたんですが、「あ、次の技はムリだな」とブレーキがかかるタイミングがいくつかありました。ラストあたりでTJもまともに跳べなかったときには、自分が笑うよりも先に、ひざが笑ってました。
いかに普段、もものふんばりが体を支えていたことか……。
逆に、ひざはふんばりに耐えるような部位ではないということかもしれません。
こういう状態だとどれくらい跳べるのかなという実験的な気持ちもありましたが、よくてできるのは、リリースくらいですね。というか、ムリして跳ぶのが間違いです。
ムリを知って、ムリしないことを知る。そんな練習でした。
イラストにもムリがあります……。