今回は「左右リリースのこと」。
ついに左右リリースもできた……。
最近はドラゴンスイングと呼ばれているらしいですね。回し方はいろいろあるみたいですが、今回できるようになったのは、1、2の短いタイミングで左右に回すタイプです。
今まで、リリースを3~4回転でなんとか左右に振って、かなり軌道が広がった苦しいものを左右リリースにしていました。それが、前回の話を書いてから練習してみたら、一気にコツらしきものにたどりつきました。
・左右リリースでも「グリップの向きと回る縄が垂直」はいかせる
・縄の反転より先に方向転換に入る
この2つが、練習する中で気づいたことです。
今回は1つめについて書きます。
前回書いた「リリースはグリップの向きと回る縄が垂直」は、左右リリースにも当てはまるのか? ―― 練習する前に考えていたのはそこでした。練習中、これが、左右リリースの感覚を大きく前進させることになります。
左右リリースは、「リリースする」「縄を引っぱって反転させる」「体の前で逆サイドに移動させる」「逆サイドでリリースする」「逆サイドで縄を引っぱって反転させる」 …… と5つくらいの場面に切り分けられます。このどこかで縄がブレたり、体に接触したりすると、一気に崩れる技です。
左右リリースで目立つのは、やはり、反転からの逆サイドへの移動でしょう。ここができないと左右に振れません。グリップと縄の「垂直」を考えるとき、この左右の移動時ならどういう位置関係になるのかを、練習前には考えていました。
前回書いたように、通常のリリースなら、グリップの向きが地面に水平に近いので、自分から見てグリップは「左右」方向と言えます。それに対して、縄が「前後」あるいは「上下」に回っています。グリップの「左右」に対して縄は垂直になりますね。
では、左右リリースはどうか?
今度は縄から見てみましょう。「左右」の移動です。それに対する垂直は、「前後」あるいは「上下」。グリップがその向きになるということです。上下となるとムリがあるので、この場合、グリップの向きは「前後」ですね。
これ、どういう状況でしょうか?
グリップを正面に向けて、体の前でリリースしている様子になるかと思います。目の前の人に指をくるくる回しているようなイメージですね。左右に動く縄に、グリップを垂直に合わせるなら、そういうフォームになります。
このイメージを思い描いたとき、自分のフォームがそうでなかったことに気づきました。
通常のリリースのように、グリップが横を向いていて、そのまま横滑りに引っぱるようにしていました。グリップが前を向く瞬間は、まったくないわけではありませんが、横滑りの中の一時点でしかなくて、垂直になった瞬間をいかせているとは言えません。
何より、グリップが横滑りするようなフォームだと、縄が体に近すぎます。体に当たるとか、当たらなくても接触を恐れて動きに余計なゆらぎが起きるとか、リリースするのに障害が多くなります。
グリップを前に向ければ、イラストのように、左右に移動する縄と体のあいだに空間ができます。この余裕だけでも、左右リリースを安定させる大切な一歩になると思います。
ただ、これだけではまだつかみきれないのが左右リリース。
グリップが前を向けば、左右の移動はスムーズになるかもしれません。しかし、もう1つ、反転から移動させるタイミングをどうするのか? という問題が立ちはだかります。
最初に書きましたが、「縄の反転より先に方向転換に入る」のがそのタイミングになるかと思いました。詳しくは、次回に回します。