今回は「後ろSASOのこと」。
なんであんなにコンパクトなんだろう?
昔、香港の選手のフリースタイルを見て、ときどき思いました。具体的には 2014年の世界大会あたりです。コンパクトな動きというと、初めて世界大会を見たころのイメージが今でも浮かびます。
最近、後ろSOCLの練習をしていたとき、参考で後ろSASOも跳んでみたのですが、僕の動きはずっと「大きい」んですよね……。それでふと、香港選手の動画を見て考えたことが、意外と効果がありました。
てのひらの向きを変えて折りたたむとコンパクト。
言葉にしてみるとこんな感じでしょうか。ポイントはてのひらの向きで、サイドスイングから後ろASに入る前にいったん後ろを向けて、ASに入るときに前を向ける。この動かし方で、ASに入る動きがけっこう小さくなった気がします。
実は、てのひらの向きまでは、動画ではなかなかとらえられませんでした。
その代わりにヒントになったのが交差です。あれもやたらと動きが小さくて、なんであれで縄が回るんだ …… と昔から圧巻でした。同じ「コンパクト」という視点で見てみると、ひょっとして後ろASにも通じるものがあるんじゃないかと思ったのです。
そこで気づいたのが、交差が「小さく折りたたんでる」みたいに見えることです。
できるできないは別として、自分でそうやってみると、(前回しの交差だと)てのひらが前を向いてから交差で後ろを向きます。SCCCとか回そうとするとどうしても力が入って腕の振りも大きくなりがちですが、単純にてのひらの向きを変えて折りたたむと、ずいぶんとコンパクトな動きになります。
実際にこれを後ろSASOでやってみると、小さく跳べてしまいました。
人から見たらまだ大振りかもしれませんが、ぐわっと入ることしかできなかった自分にしてみれば、大きな(小さな?)進歩です。てのひらの向きだけでこんなに変わるとは思ってもみませんでした。
本当にそこまでてのひらの向きが変わっているのかはわかりません。上の話だとASに入った時点でてのひらは前を向いていることになりますが、実際動かしてみると、そこまではっきりと前後を向いているわけではありません。
それを考えると、てのひらの向きの動きは、気持ち、程度かもしれません。ただ、意識だけでも持てば動きがコンパクトに近づくのはいい発見でした。
昔の自分でも、この感覚がわかればできたかな……。
ASのフォームでももを体に引きつけて手を入れやすくするとか、すこしずつ身につけた部分もあっての今なので、昔の自分が、わかればできる状態だったかは不明です。子どもが、小さく回そうと言われてもすぐにはできないのと同じ状況だったかもしれません。
現に、同じことが後ろSCLOでできるかというと、またちょっと違う……。CLのように、左右で腕の入れ方が違ったり、その結果でフォームや縄の軌道が崩れたりする技だと、すぐにいかせるわけではないのがよくわかります。
それでも、他の技でもこの感覚で縄を導けたらいいなあと思います。