今回も「フォームのこと」。
フォーム話でもう1つ。
以前見た、バスケの人がいろいろ語っている動画(ジャンプフォームって変えるべき?)で印象的な話がありました。
・ジャンプするときの方向
・ジャンプの前にブレーキをかける
ランニングやなわとびで後ろに体がそれると、足も縄も前に進めないよ、という前回の話を書いているときに思い出したので、前回からの流れで読んでください。
まずはジャンプするときの方向から。
6時の方向で跳ぶといい …… と 5:30 あたりから話があります。
バスケなので、ゴール下で真上に跳ぶわけです。それが時計の6時のイメージという話。つまりは「まっすぐ」で、子どもにもイメージしやすいたとえだなあと思いました。
これが変にブレると、6時5分とか、5時55分になります。「5分」くらい、ささいなものだと思えそうですが、角度なら 30度ほども違ってくるわけで、なかなかの影響です。5時55分なんて、まさに前回の「後ろに体がそれる」ですね。この角度がズレたぶんだけ、真上へ跳ぶ力もブレて、高さを得られないことになります。
個人的には、長針と短針にもヒントが浮かびます。
どういうことかと言うと、6時は長針が上、短針が下で、それぞれ、上半身と下半身の力かげんと考えると、ジャンプは上半身で引き上げるというイメージによく合うんですね。そういう意味でも「6時」はぴったりなイメージです。(※ただしアナログに限る)
もう1つ、ジャンプの前のブレーキの話。
バスケだと、ゴール下へ走りこんで真上へ跳ぶシーンがよくあります。このとき、走る勢いを止められずに跳ぶと、斜めに放りだされるようなジャンプになってしまってよくない、いったんブレーキをかけて真上に跳ぶのだ ―― という話でした。
なわとびでも、同じことが言えますね。
一見、バスケみたいに走りこんでくるような動作はなさそうですが、僕のように体が傾きがちな人にとっては、跳ぶ前に体が揺らがないように! というアドバイスには思わず身が引きしまります。
これは比喩(ひゆ)じゃなくて、実際、身を引きしめて初めて、体を支えて真上に跳べるのです。クセで揺らぎそうな体に「まっすぐ!」を思い出させてくれます。
体にクセがない人でも、EBトードとかCLとか、体が揺らぎそうな技を多回旋で続けると、どこかでまっすぐなジャンプから崩れることがあると思います。ブレーキは、止めるだけでなく、動いていたものを支える・整える効果もあります。
連続技のつなぎ目で、一瞬、うまくブレーキをかけることも大切なのかなと思いました。間(ま)を作るのと似ていますね。
バスケもなわとびも、どこかでジャンプする瞬間があります。
頻度からすれば、ゴール下に集中するバスケに比べて、なわとびのほうが跳ぶ回数ははるかに多いことでしょう。それでも、バスケで限られたチャンスをつかむために「跳ぶ」とき、そのジャンプにはフォームを崩さない技術がこめられています。なわとびでもいかしたいですね。
なわとびは、その大切なジャンプが、何度となく必要となるのですから。