とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

513 あの人はいつも6時に縄を跳ぶ

今回も「フォームのこと」。

フォーム話でもう1つ。

以前見た、バスケの人がいろいろ語っている動画(ジャンプフォームって変えるべき?)で印象的な話がありました。

・ジャンプするときの方向
・ジャンプの前にブレーキをかける

ランニングやなわとびで後ろに体がそれると、足も縄も前に進めないよ、という前回の話を書いているときに思い出したので、前回からの流れで読んでください。


まずはジャンプするときの方向から。

6時の方向で跳ぶといい …… と 5:30 あたりから話があります。

バスケなので、ゴール下で真上に跳ぶわけです。それが時計の6時のイメージという話。つまりは「まっすぐ」で、子どもにもイメージしやすいたとえだなあと思いました。

これが変にブレると、6時5分とか、5時55分になります。「5分」くらい、ささいなものだと思えそうですが、角度なら 30度ほども違ってくるわけで、なかなかの影響です。5時55分なんて、まさに前回の「後ろに体がそれる」ですね。この角度がズレたぶんだけ、真上へ跳ぶ力もブレて、高さを得られないことになります。

個人的には、長針と短針にもヒントが浮かびます。

どういうことかと言うと、6時は長針が上、短針が下で、それぞれ、上半身と下半身の力かげんと考えると、ジャンプは上半身で引き上げるというイメージによく合うんですね。そういう意味でも「6時」はぴったりなイメージです。(※ただしアナログに限る)


もう1つ、ジャンプの前のブレーキの話。

バスケだと、ゴール下へ走りこんで真上へ跳ぶシーンがよくあります。このとき、走る勢いを止められずに跳ぶと、斜めに放りだされるようなジャンプになってしまってよくない、いったんブレーキをかけて真上に跳ぶのだ ―― という話でした。

なわとびでも、同じことが言えますね。

一見、バスケみたいに走りこんでくるような動作はなさそうですが、僕のように体が傾きがちな人にとっては、跳ぶ前に体が揺らがないように! というアドバイスには思わず身が引きしまります。

これは比喩(ひゆ)じゃなくて、実際、身を引きしめて初めて、体を支えて真上に跳べるのです。クセで揺らぎそうな体に「まっすぐ!」を思い出させてくれます。

体にクセがない人でも、EBトードとかCLとか、体が揺らぎそうな技を多回旋で続けると、どこかでまっすぐなジャンプから崩れることがあると思います。ブレーキは、止めるだけでなく、動いていたものを支える・整える効果もあります。

連続技のつなぎ目で、一瞬、うまくブレーキをかけることも大切なのかなと思いました。間(ま)を作るのと似ていますね。


バスケもなわとびも、どこかでジャンプする瞬間があります。

頻度からすれば、ゴール下に集中するバスケに比べて、なわとびのほうが跳ぶ回数ははるかに多いことでしょう。それでも、バスケで限られたチャンスをつかむために「跳ぶ」とき、そのジャンプにはフォームを崩さない技術がこめられています。なわとびでもいかしたいですね。

なわとびは、その大切なジャンプが、何度となく必要となるのですから。

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