とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

530 交差はハグじゃない

今回は「交差のこと」。

まるでハグみたいだ……。

低学年のあやとびを見ていて、こう思ったのは2度目です。

最初は「腕の引きすぎ」で気づきました。「自分を抱いてるみたい」とは他の先生からも聞く声で、手が後ろまでぐわっと行ってしまう姿は、まさにハグなのでしょう。

これで縄が必要以上に引かれて足に当たると、「手を引きすぎ!」と口にしてしまうのはよくある光景だと思います。


さて、今回思った「もう1つのハグ」は、腕の角度でした。

体の真正面で交差をすると、やっぱりハグに見える。

交差を教えるとき、「おへその前で交差しよう」とよく言われます。腕の位置が高いと、縄も高くなって足の下を通りづらいからです。それで、交差の位置が自然に下がるように、「おへその前」と伝えるのです。

ところがこれ、案外抵抗がある動きなんですよね……。

肩周辺がすこし張ります。じゃあ、肩が張らずにすむのはどのへんかというと、腕を下げずにそのまま正面で交差する位置で、ちょうど「相手を抱く」ポーズ ―― という意味でまた交差にハグが見えたのでした。

この位置で交差をしてしまうのは、交差するのが早いからです。

交差することに頭がいっぱいで、もうすこし下のほうで交差すれば縄も低くなって跳びやすいのに、すぐ交差してしまう。交差が先にくるがゆえのハグポーズと言えるでしょう。

この段階の子には、「おへその前で交差」と伝えても、たぶん、今度は自分を抱くハグになると思います。縄がついてこなくて、なんとか縄を動かそうと腕全体で深く深く交差をして、自分ハグ(?)になってしまうイメージがあります。


どちらにしろ、縄をとらえられないから起こるのでしょうね。

交差ができているときの動きを考えると、

1.縄が頭の上を回ったら、縄を前に回す。
2.それから、おへその前で交差する。
3.跳ぶ。

この流れで縄は回ってくると思います。1で、まず縄をもうすこし回すことに集中して、高い位置での交差(ハグ状態)になるのを避けます。そこから2のようにおへその前を目標にすると手が下がるので、あとは3で跳ぶだけ。

……と言えれば理想ですが、変に手首を曲げて自分ハグになりかけたり、跳ぶタイミングがずれたり、すぐにはうまくいかないかもしれません。


今回のイラストは、ハグのイラストをマネして。

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今のご時世、子どもにやらせづらいポーズですが……。跳べるのかな、これ?

自分ハグといえば、子どものころ、『ジャングルの王者ターちゃん』というマンガでそのポーズを見て、トリックみたいだと思いました。クラスで何人もマネしてました。交差ですぐ「抱く」イメージがわくのは、そのせいだと思います。