とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

562 重さと軽さのクロノロジー

■ 重さで知る回しかた。軽さで知る楽しさ。

今回は「縄の重さのこと」。

長さ(短さ)に続いて、今度は重さの話。

最近、アメリカロープから韓国ロープに戻しました。だんだんと重さが気になってきたからです。縄が傷んできたので新しい縄を …… と思って、いったん韓国ロープを試したとき、

 ―― こんなに回しやすかったのか?

とびっくりしました。感じたのは、

・インドやアメリカロープで回しかたが向上したから、韓国ロープでも回せるようになった。
  → 重みのある縄は回しかたを覚えるのによい

・インドやアメリカロープを使いつづけるには重さをコントロールできない。
  → 重みのある縄はそれなりの技術が求められる

・何を基準に縄を選ぶのか?
  → 今、跳べる楽しさが多い縄にしよう

この3つで今回は書きたいと思います。


〇 重みのある縄は回しかたを覚えるのによい

僕の「縄歴」は、インド → 韓国 → インド → アメリカの順でした。

前半が5年、後半が2年くらいでしょうか。最初の韓国は、切れても縄がつながっているのにほれて、ずっと使ってました。ただ、勢いをつけられずに縄がふにゃることが多くて(特にリリース)、ずっと「回せない病」にかかっていた数年だったと思います。

そこから、インドロープの重みでリリースを回しやすいことに気づき、同じような材質で中に繊維が通っているぶん(?)、重みがありつつインドよりは軽いアメリカロープを知りました。

そこから、縄に勢いをつけるとはどういうことか(引っぱるだけじゃダメ、大きく回すためにグリップを動かす、上にもちゃんと回す、など)がわかってきて、いったんアメリカロープが決定版のような縄歴でした。

インドやアメリカロープが、重いがゆえに勢いをつけやすく、感覚・技術にもつながっていたと思うのです。が、しかし――。


〇 重みのある縄はそれなりの技術が求められる

ここにハマりました。

勢いを身につけ、ついでに体の動かしかたもすこし身についてきて、SCCC系の8連など、いわゆる4重系クラスの技にもだいぶ挑戦するようになりました。4重とびを跳んだのも、アメリカロープです。

それでも、どうしても、重さの負担が腕にきました。おそらく、縄の重みをうまく使って回せる人なら、インドやアメリカがベストなのでしょう。僕には、そこまで上手に回せませんでした。なんとか4重系には行きつきましたが、どこかで重みを制御しきれずに負けているというか、疲労が大きいのが毎回練習で気になっていました。

韓国ロープに戻したら、最初はさすがにひさしぶりの軽さにとまどいましたが、慣れてくると同じ技が軽く跳べる。身につけた技術で、以前のような弱い縄にならずにすんだのです。技術は向上したけれど、インド・アメリカレベルを回すにはまだ足りないのだと気づきました。


〇 今、跳べる楽しさが多い縄にしよう

4重系は、韓国ロープに戻して成功率が上がりました。

僕にとって大切なのはここです。「跳べて楽しい」がどれだけ生まれるか。何が目的・理想なのか? という話ですね。

実は、このところあまりやってなかった演技を韓国ロープで合わせたら、2分以上の曲をいきなり2ミスで跳べてしまいました。偶然の1回っぽい気もしますが、以前より回せる自分が生まれていたのが幸せです。

イラスト:縄を回す人(自分)を4枚。リリースがうまくいかない韓国ロープのころ、重みで大きく回せたインドロープのころ、重みが気になってきたアメリカロープのころ、そして交差3重とびを跳びやすくなった韓国ロープの今。

重さと軽さに、いい意味で振り回された日々