とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

593 連動 vs 反動

■ 反動を抑えれば回しやすい

今回は「回しかたのこと」。

まだ、これでも回しきれないのか――。

591 マッハ突きと縄の関節 で、グリップの先まで回す動きをつなげれば、もうすこし縄に勢いをつけられるのを感じました。たしかに、3重とびとか、サイドスイングからリリースまで、手や縄の可動域のようなものが広がった手ごたえはありました。

ただ、SCCC系の連続や4重とびになると、どこかで回しきれなくなります。SEB系とかTJ系になってくると、さらにまだまだ弱い。弱いということは、縄をとらえづらくて、勢いもつきません。

「どこか」とぼかすのも変かもしれません。縄が弱まっているのを感じるのは、だいたい「頭上」です。


頭上の弱さは、これまでも気づいて書きました。

これ以外にもいろいろと書いた気がします。

後ろから前をちゃんと回すというのは、軌道で見れば頭上を通過するラインです。そのために、もうすこし手を上に向けて回すのも大切ではないかとも気づいたのも、4重とびが跳べたピースの1つでした。

なので、今の自分の感覚だと、連動で勢いを持ってくるとき、「頭上」でロスがあってはいけない話です。逆を言えば、そこにつなげるまでに [肩 → ひじ → 手首 → 指先] の連動を止めるなということで、縄が弱まっているなら、頭上(後ろから前)あたりで「回すための連動」にストップがかかっているわけです。

ここで過去に気づいた話の中でヒントになりそうなのが、「押す」イメージ。

縄を引っぱりすぎて足に当たるクセに対して考えたのが 461 押すなわとび でした。縄の回転で、「押す」にあたるのは、後ろから前の部分。ここまで書いた縄の弱さを言いかえるなら、「押せていない」とも言えます。単純に押す力が弱いのか? それとも、押す力をさえぎっているものがあるのか?


勢いに負けて体を引いてしまうこと。

これがさえぎっているんじゃないか?

押すの反対は引くです。縄を引きすぎるクセはよく書きました。でも、引く力はそれだけではありません。勢いに負けて体ごと引いてしまう瞬間もあります。(337 縄に後ろに押されてる

これも、回すときに引いてしまう力があるから起こることで、具体的には足の下を通すときに力をこめるからでしょう。基本の前回しで考えれば、縄の軌道は前から後ろ。逆に前につんのめるタイプの人もいるかもしれませんが、僕の場合は引く勢いに押されて体が後ろへ動きがちです。

つまりは「回す力を支えきれていない」のです。

これを跳ばずにやってみると、足で支えているぶん、グリップの先まで力をつなげやすいのがわかります。勢いが必要な多回旋ほど、支えと勢いのバランスははっきりしてきます。


対策として、何ができるでしょう?

「X重とびのコツ」でよく聞くのが、「(X-1)重とびを速く回す」練習です。

2重とびのために前とびを速く。
3重とびのために2重とびを速く。
そして、4重とびのために3重とびを速く ―― と続いていきます。

上の話とひもづけるなら、これは、1段階下の技でも「体を支えて」速く回せるようにする練習と言えます。「速く」回すがクローズアップされがちですが、回すための体幹ができていない人にとっては、「支えて」回すことがポイントになるのではないでしょうか。

イラスト:向きあって強く回す男の子2人。ぶつかりあうような効果線を背景に、左に連動の文字とともに回す子。右に反動の文字とともに後ろに押される子。

反動を支えてみよう