今回は「ジャンプのこと」。
高く跳ぶときに必要なことは何か?
高いジャンプをテーマに2回。今回は技術面の話です。最近、過去のフリースタイル動画をいくつか見て思ったんですが、高く跳んでる人って、跳んでから体がブレてない印象でした。
この「跳んでから」というのが重要で、このあいだ 630 反作用バインド で書いた協応状態をきれいに作っている。「跳ぶ」と「回す」を短い時間差で切り離して、3重も4重も回る縄(技)を打ちこんでいるのです。
つまり、高いジャンプには、体を支えることも必要なのかなあ、と。
これまで、高さと回しかたがアンバランスな印象がありました。
・低く跳ぶ → わりと勢いよく回せる
・高く跳ぶ → わりとのんびり回しになる
この2パターンですね。「体の支え」をポイントにして見てみると、これって、空中で体を支える時間が短いか長いか? ということでもあります。それが回しかたにもつながるのではないかと。
低く跳ぶときって、上半身(特に肩あたり)に力を入れても跳べてしまいます。高さを求めてないので、肩の力がブレーキになってもかまわないわけです。このおかげで、肩に入れた力がそのまま体の支えにもなる。それで勢いよく回せるのです。(ジャンプが低いので、3重くらいが順当だとは思いますが)
一方、高く跳ぶときって、基本的にたくさん回したいときです。高く跳んだはいいけれど、そこから意識が手に行ってしまう。いざ回そうとすると体の支えが不十分なので空中でバランスが崩れそうになる。それで崩れない程度に回しかたがのんびりになる …… 体の支えが不十分な人には、こんな流れがあるのかな、と思いました。(自分のことですが)
ここを両立させるのが、「高く跳んで支える」だと思います。
ここでもやっぱり、「跳んでから」は大切。支えも1つの力なので、跳びあがる途中で力が入るとジャンプは止まりがちです。
となると、大きなジャンプでイメージされがちな「しゃがみジャンプ」って、支えの効果もあるのかもしれませんね。体を縮めてブレを少なくできるので、支えになるわけです。これは、TJにしてもSEB系にしても、最初は体を縮めたほうがバランスを崩さずに済むのと同じかと思います。ジャンプが低くても、体を縮めて固めて3重とびができてしまうのもまた、同じでしょう。
この話でしゃがみジャンプの怖さを書きました。それもあって、あまりイチオシはできないのですが、高い位置でしゃがみ姿勢になれば、強く回しても体を支えられるメリットはあるんでしょうね。
高く跳ぶ人は、空中で止まって見えます。
これって、「支え」という内部の力が表面化・具現化した状態とも言えるんじゃないかな。ずっとすごさだけで見ていた光景を、理屈をそえて言葉にできた気がします。
でも、ついにそれを見通せたかもしれません。
ここまで書いた見立てが正しければ …… ですけど、4重とびみたいにシンプルな動作だと、けっこう想定にハマって成功しています。