今回は「クラブのこと」。
今年も学校でなわとびクラブを開くことができました。
また内部講師みたいな形で、クラブの時間に一緒に授業をします。いろいろと技を教えながら、最後はビデオ撮影して、クラブ発表として見てもらう――というのが、過去2年の流れでした。
1年に7回しかないので、次回は来月、なんてこともざらです。単縄の技を覚える前に時間が終わってしまうなか、昨年は2人技をうまく覚えてもらえました。クラブ発表もグループで跳んでもらい、1人ずつだった一昨年より、楽しそうな発表になりました。
そうして迎えた3年目――。
クラブ決定会の日は出張でした……。
顔合わせはできませんでしたが、今年は「縄の準備」でつまずかないように、この段階でプリントを配りました。
1回目のクラブは7月始め。学校では基本的にシーズン外です。このときに合わせて新しく縄を買う子もいます。冬以来、縛ったままの縄を、そのとき初めてほどく子もいます。そうしたら何が起こるか。
クセがついてぐにゃぐにゃになった縄。
長さ調節をせずに買ったままの長さの縄……。
お湯につけてクセを直す方法や、足で踏んだときの長さの目安を、イラスト付きでプリントにしました。
いい体験をするには、いい道具から。どこまで家で準備してきてくれたかまでは確認できませんでしたが、こちらから示すだけでも大切と思って、今年は初めてそういうプリントを作ってみました。
ちなみに、翌日クラブに入った子の名簿を見てみたら、2年連続で入った子が10人近くいる……。例によって第1希望で入った子は少なかったらしいですが、始めから(それか第2希望ですぐ)なわとびクラブを選んだ子がこれだけいたそうです。
いや、うれしいんですけどね。その……、同じ子が入るとはあまり考えてなくて、去年と同じことをしてラクをしようと考えていたので、どうしようかと(笑)。
一応、去年子どもが跳びづらそうだった技は変えようとしてたんですが、2年連続の子があきちゃわないかな、という不安がよぎりました。
そうして迎えた1回目――。
なんか多くない?
予想外はまだありました。29人。定員オーバーでも希望者全員OKにしたらしい(笑)。
もうほとんど1クラスです。というか女子しかいない。いや男子いた。後ろに2人だけ。そういえば、男子全然いませんよって、今年もなわとびクラブを担当してくれた先生が言ってたな……。
今回は、なわとびじゃんけん、縄をピンと張ること、側振跳び、回転跳び、クロスフリーズをやりました。2in1も予定してましたが、終了時刻を間違えるというメジャーミスで、やろうとしたらチャイムが……。
29人は多いです。
なわとびクラブを担当している先生は、当然、なわとび専門の人ではありません。子どもと一緒に、試行錯誤しながら跳んでくれます。子どもは先生が苦戦しているのも楽しんでますが(笑)。
その一方で、教えられるのは僕1人という、指導側の人手不足という問題があります。
人数が多くなって改めて気づきました。珍しい技をウリにしたクラブですが、僕1人が動く形では見渡すのに限界があります。先生にも同じことをしてもらおうとすれば、ただでさえ普段から忙しいのに、クラブのために毎回事前に技を習得してもらわなければいけません。これって、忙しい先生をクラブのたびにもっと忙しくしまうことになります。
もとは、なわとびを教えてみたいという僕の希望で作ってもらったクラブ。見方を変えれば、僕のわがままで、先生もクラブも回りきらない可能性があります。ここまでは、そんなにひどい状態ではありませんし、楽しんでいる子は笑って1時間過ごしてますが……。
ただ、跳べない子のフォローに手が回りません。
授業なので、子どもはまじめに一定間隔で並んで、勝手に列を乱さないようにしてくれます。しっかりしている反面、たとえば僕だけでは全員を個別に回れなくて、できた子ができない子に教えてくれるとうれしいなーと思っても、「勝手に」は動いてくれません。授業では、勝手な行動が制限されることが多いからです。そこは、「いいよ」と言ってあげないと、子どもだって動きづらい部分です。
問題はここだけじゃないでしょうけど……。
できた子が他の子に教える。そうすれば足りなかったフォローもできる。せっかく、2年連続の子もいるわけですし。
理想はあります。でも、クラブは「授業」で、「授業という空間」の持っている縛り・デメリットといった部分に、僕はあまり気づけていませんでした。次回は、もうすこし子どもが自由に教えあってもいい場所にしたいですね。ただし、次は10月ですが……。
それでも、素直に話を聞いてくれるのは授業ならではのメリットです。
僕はもう1つなわとびクラブをやっていますが、そちらは子どもも自由気ままなので、なかなか話が通らないことも多いです。次回は、もう1つのクラブ、児童館の話……。