■ ホイップ、ステップ、ジャンプ!
今回は「ステップのこと」。
プリキュアつながりでダンスの話です。
プリキュアシリーズを見てるのは、ストーリーやメッセージが良かったのと別に、オープニングやエンディングの曲が良かったのもあります。言葉遊びや作品のモチーフをふんだんに取りいれて、曲や言葉のリズムが頭に残るんですね。
もともとなわとびのフリースタイルをゲーム音楽に乗せたくて始めたので、曲と体がつながる感覚は近いものがありました。実際、歌詞や曲調に合わせて跳んでみることもあります。
でも、それ以上にもっと刺激してくるのが通称プリキュアダンス。
小さな子が踊れるように、大きめで歌詞に合わせたポーズが多いんですが、ときどき「これ、なわとびでやってみたい」と思える振りつけがあるんです。
たとえば前回感想を書いた『キラキラ☆プリキュアアラモード』のこれ。
前期のEDです。のっけから小刻みにステップを踏んでるところがいいなと思ったんですが ―― 予想外に難易度が高かった。というかこのテンポだと縄なしでも速いです。おまけになぜかリズムが合わない。
そこで気づくのです。跳んでるからだと。
このときも、なわとびだと「軸足でいったんジャンプする」から動きがすこし変わることにふれてます。ダンスのステップに合うように小さく跳ばないと、テンポがズレるんですね。
おまけに足を着く位置も前後になってるっぽい。公式映像だとキャラのアップが多いせいか、足の動きが見切れていてわかりづらいのです。ラストの遠景でやっとわかったくらい。参考になったのは「踊ってみた」系の動画でした。
ちゃんとつま先で芯を合わせてるんですね。僕から見たら、いわゆる「キレッキレ」で上手。楽しんでるのはもちろん、「絵」として崩さないように、あくまでもダンス第一で完成度を高めてるところも技術なんだな、と思います。
※2024.4.10 追記:コメントで公式のダンスレッスン動画を教えていただきました。(タイトルに曲名がなくて見逃していました……)
もう1つおもしろいと思ったのが 0:57 あたり。
フットクロスで横移動しながら、いったん脚を伸ばして、戻してからくるっと回転してるところです。この流れが軽快で何度もマネしました。最後の回転も、なわとびに回転とびがあったり、前回しから後ろ回しに切りかえるために反転したりすることがあるので、わりと親和性があるんですよね。
ダンスは手の動きもあって、必ずしも縄のスイングにそっくり落としこめるわけではありません。これも、ムリに回転とびしなくても、サイドスイングで横にそらしたり、回転に合わせてかえしとびにつなげると気持ちいいです。
ここ、歌詞ともきれいに重なってるんですよね。
「今日も楽しんだら」のうきうきステップから回転して、「来週また会いましょう」の振り返りポーズにつなげる流れがよくできてます。動きが気持ちいいだけでなく、歌詞と曲にも乗れる。
別にプリキュアダンスでなくてもステップのきっかけはいっぱいあるよね、と自分でも思いつつ――。
やっぱり好きな作品から自分をワクワクさせるかけらを手にできる、小さな物語感がいいのです。楽しんでいた物語から、自分で新しい道のりを踏みだせたような。
これもまた、「ステップ」と言えるのでしょう。