とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

772 フォームの協応

■ 手と足のフォームのバランスもまた協応

今回も「協応のこと」。

なわとびを始めたころ、よく青あざができました。

ひざの内側です。3重とびでぶつけることが多かったようで、着替えるときに変色していることに気づいてぎょっとした記憶があります。

当時は5回跳べればいいくらいの腕前で、力を入れすぎて体が縮こまっていた気がします。力んで縮む勢いで、脚も勢いよく閉じてしまって、ひざとひざをぶつけたのでしょう。

協応という視点で見ると、手や腕の力みにつられて脚まで閉じていたわけで、手と足が協応できていなかったと言えます。なわとびだと「跳ぶ」と「回す」の協応がポイントとされることが多いのですが、フォームにも協応が見える ―― そんな話です。


わかりやすいのは足を開閉しながらのあやとびです。

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手はあやとび。足はグーパーとび。ずっと昔、これで大混乱したのを思いだしました。こちらの跳びかたはいいんですよ。交差するときに足を閉じて、交差を開くときに足も開く。自然です。

ところが、解説ページにも書かれているこの跳びかた。

「前とび」のときに足を閉じ、「交差とび」のときに足を左右に開いても、またひとつの混合トリックとなる。


一気に難易度が上がります。手と足の開閉が逆になるからです。違う方向に動かさないといけないので、まさに協応が求められる動き。「サイドストラドルあやとび(逆開閉)」「互い違いとび」とでもいうんでしょうか。なんとなくできたらそれで終わりにしてしまった覚えがあります。思えばそれがもったいなかった。


3重あやでも影響していると最近気づきました。

CCOがいい例でしょうか。[ 交差・交差・開く ]タイプの技です。3重あやの中ではこれが一番苦手で、「なぜか体が落ちる」感覚が強い技でした。この3重の最後、開くところですこし足が開いてしまったときがあったんですね。そのとき、はっきりと「落ちる」感があって、これが原因か? ―― と。

ジャンプは足を閉じぎみにして跳びます。これを開いてしまうとブレーキになります。崩れたバランスを脚の付け根であるおしり周辺で合わせやすいので、おしり側に「体が落ち」やすいのです。何より、手を開く勢いにつられているので、急におしり側に落下方向が変わっているようなものでしょう。

ここがまさに「フォームの協応」に失敗した瞬間だと思いました。交差に入るのが苦手でジャンプしきれずに早々に落下しているイメージでしたが、足を反射的に開いている影響もあったのかもしれません。

そういえば、昔、生山ヒジキさんに後ろ3重とびを見てもらったときに、「足開きすぎ!」と即座に指摘されたことがあります。今ほど腕の開きがコンパクトでなかったので、これもつられていたケースだったのかな……。


気づかないのは反射的である証拠です。

思わず動いてしまうのを抑えて動けるのが協応なのでしょう。なわとびに限らず、動きが複雑化するスポーツには必要な力なのでしょうね。

ちなみに学校のクラブでは、「じゃんけんあやとび」をやってます。足のリズムが3種類に増えます。1回ずつ確かめるようにみんなで跳ぶ、抜き足差し足っぽい雰囲気になるのがちょっとクセになります。そして気づくと、そのペースでは縄がゆるんできて……。

合わせる難しさに、すこしずつ近づくのもいいものです。

イラスト:CCOでひざを開いてしまう様子。 1.「CC」の文字を背景に交差を回す男の子。下に「ここまではよい」 2.点線文字の「O」を背景に、手につられてひざが開く様子。下に「協応が崩れる」 3.「miss!」の文字を背景にそのまま着地してしまう様子。下に「バランスも崩れて落下」

CC … Oh