とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

761 なわとびするなら追加料金

■ 費用で可能性は変わるのか?

今回は「施設のこと」。

こんな考えもあるかな、と思った話。

「なわとびすると床が傷つく」から屋内施設に断られやすいのは昔からよく聞く話です。僕もそうでした。最近はどうなんでしょうか……。現状はともかく、床が傷つくのが正しいなら、補修経費を含めた追加料金を払うのも一案じゃないかな、と思ったのです。


きっかけは特別支援学級でした。

ここ10年くらい、特別支援の学級数が増えています。教育支援判定を受ける子も増えています。それに伴って、いろいろと費用がかかります。介助が必要な子、落ち着かない子、そしてそもそも教室が足りなくなったとき。できる範囲で設備を整えたり、ときには改装して教室を作ったりします。

費用をかければなんとかなるわけです。

それで思いだしたのが、障害者スポーツの施設利用でした。車いすや装具をつけた人が、やっぱり「床が傷つく」から屋内施設の利用を断られた話。

パラアスリートに補償のようなものはないのかなと思ったのです。障害者枠の補助制度があって施設側に費用として支払われるなら、追加で利用料金を支払うのと同じになります。


現実的かどうかは別として、1か0かではなくなると思うんですよね。

床の傷問題があると、基本的に許可されるかされないかの2択になります。それ以外に、条件つきで許可される、という選択肢が出てくるわけです。なわとびも、追加料金という条件がつけば施設を使える可能性が広がるかもしれない。

もちろん問題はあって、

・追加料金をどう計算するのか?
・他のスポーツは問題ないのか?
・傷を前提に使うこと自体がおかしいのでは?

など、結局は「どれくらい傷がつくのか」に話は戻ります。

 


ここで書いたように、なわとびが「積極的に床を打っていくスタイル」に見られがちなので、物理的というより、心理的に屋内施設から追われてしまう状況は変わりません。だから、堂々巡りから離れて、専用施設を開設する人も出てきます。


いろんななわとび好きの人が、可能性を探っていると思います。

専用施設も、唯一のなわとび施設として人を集められるのはビジネスとしても1つの手でしょう。一方で、一般施設からすれば、「専用施設があるならそちらへ行ったらいかがですか」とさりげなく追いやる理由づけにもなります。遠くて頻繁には通えない人なら、やっぱり近場で利用できる施設があるといい。

追加料金はほとんどたとえ話に近いですけど、こうやって可能性の1つが増えるといいのでしょうね。

もうすこし考えると、別の可能性として、全体の料金の値上げもありえます。いろんな利用者の費用負担を細かく設定するくらいならみんなで均等に ―― という発想です。一部の利用者から、負担を押しつけられている、と不満が出るかな。施設に限らず、社会の負担はその方向になっていくと思いますが。

研究や実証を突きつめたら本当に傷がつきやすいという結果が出て、やぶへびになるかもしれません。グリップが床に当たりやすい技もありますからね。それでも、何か可能性を、とたまに考えてみたくなります。

イラスト:体育館風の板張りの床。男の子がはいつくばって、グリップを小さく床に当てている。それを手前から映したような構図。手前には、「100」と印刻された鉛筆描きのコインがアップになっている。

ワンコインの可能性