今回は「技解説のこと」。
ひと目でわからない動きはたくさんあります。今回はこれ。
今年の夏にNAMITOMENAWANAWA021さんが公開した動画です。その中の、0:22 あたりからの動きです。
また足上げ系ですが、やっぱりダイナミックでインパクトがあるので(笑)。
この動きの前後は省きます。基本は、下のイラストの部分だと思います。
(説明のために、動画よりも動きは少なめにしてあります)
1.後ろから片足(右足)に縄を通します。
動画では体の向きを変えながら行っています。全体の動きが右回りなので、この後の流れを考えると、体の向きを変えながらのほうが、回しやすいかもしれません。
2.右足を下ろして、一度、縄を落とします。
1で縄を通すために上げた右足は、もう下ろしてしまいます。さらに、縄も下ろします。あまり体に近づけて下ろすと、体に当たって縄がゆがむので、注意が必要です。
3.左足の後ろから縄を通します。
2のように、股下を縄が通ってるので、左側は縄が足の後ろにあります。その状態から縄を前に持ってくるには、先に足を上げてしまうことでしょう。最後は体を回しながら足も高く上げるので、それを意識しながら足上げをします。
手も、このあとを意識して、左を高く、右を低くします。右手を支点にして、左手で振り回す感じですね。下から上に回しつつ、このあと、横回転に近い軌道になります。
4.体を右に回しながら、上げた左足に縄を通します。
一番の見せ場です。左足を高く上げ、縄がそれよりも大きく回るように、遠く、しかし失速しないように回します。
5.縄が通ったら、あとは自由に。
あんまり説明になってないのですが、縄が通ったあとは、いろんな動きにつなげられます。動画では体の向きが変わるのに合わせて、後ろ回しにつなげて、背中から抜くリリースに続いています。
イラストでは、体の向きは180度しか動いていませんが、動画では360度の動きでです。
動画を見るとわかるように、1~3の中で180度、4~5でさらに180度動いています。イラストで1~3での180度を入れなかったのは、体で隠れる部分ができるのを避けたからなんですが、実際は、体の動きも使って縄の流れを作ったほうが、勢いをつけやすいかもしれません。
自分でこれをマネしてわかったのは、縄さばきの技術の大きさです。
なかなか動画のような勢いがつきません。ひっかからないように手を動かしているうちに、縄が失速してしまいます。イラストでは4でずいぶん勢いをつけてますが、あんなに縄が張りません。けっこう波打った感じで回ってます(笑)。
僕の演技の動画を見た人はわかると思いますが、ちょっと複雑な手の入り方をすると、僕の縄はすぐにふにゃります。それだけ、縄の勢いをつける技術が足りてません。
形だけマネできても、勢いがマネできないと苦しいですね。それでも、縄が抜けていくだけでも楽しい動きです。
人の動画を使った解説なので、自分なりの楽しさも入れた話にしていますが、それを抜きにしても、この夏、見ていて一番わくわくした動画でした。