今回は「技分析のこと」。
こういう名称でいいのか……?
この話でイラストにした複合技、ついでに全体の動きも描いてみようということで、技解説系の話にしてみます。技名は何が正解かわからず。動きを名称に置きかえたらタイトルのような技名になりました。
改めて、それをやってる動画です。
0:50 あたり。流れを描いてみるとこうなります。
1.始まりは後ろ回し。実際は回転とびの要領で[前 → 後ろ]に縄の流れが切り替わって1の状態になりますが、簡略化してあります。
2.後ろとびで片足だけ縄を通します。あまり横(イラストだと右側)に手や縄を動かしすぎると縄が外にそれて、通そうとする足に当たりやすくなります。縄の中央は通そうとする足のすこし外にそろえるとよさそう。
3.右足の下から回ってきた縄を右腕に巻きつけます。このとき、ふわっと軽く1回巻きつける程度で十分です。あるいは巻きつきが進まないように逆方向の力で抑えるか。あまり勢いよく巻くと、2回、3回と巻きついてしまって、4以降でほどきながら回すのが大変になります。
4.この段階では着地しているはず。腕に巻きついた縄を戻しながらジャンプして――。
5.OO(2重とび)最初の1回旋は、まず股下から通っている縄を片足だけ抜くように回します。
6.そして、もう1回旋を両足の下を通すように回せばフィニッシュ。
簡単なアレンジもあります。
・跳ばずに片足を通して、巻きつけから戻す動き
・片足を通すときだけ跳びながら入る
・回転抜きで同じ方向を向いてやってみる
動画のように回転&OO(2重とび)でキメられるとかっこいいですが、「回転とび」「片足を通す」「腕に巻きつける」「戻しながら片足から抜く」といった、いろんな小技が使われているので、できる動きだけでやってみるのもいいでしょう。
簡単アレンジの1番目は、フリースタイル競技でもよく使われてきました。ラップ(wrap:巻きつけ)は評価項目の1つで、こうした動きを演技の中に入れていることが総合点数にもつながります。
何より、学校のなわとびなら、跳ばずにこの動きができるだけでちょっとしたステージでしょう。
上の動画、もう10年前のものなんですね。
近年の動画を見ても、まだまだ「生きている」複合技です。チームフリースタイル演技でもありますね。
1.2017香港大会 0:35 あたり
2.2021世界大会、オーストラリア 52:40あたり
オーストラリアのは行って戻ってタイプで、最後は片足を抜くだけです。違うバージョンとして取りあげてみました。
ルールを見てみたら、ラップについては縄を跳びこえて初めて有効みたいですね。2016年版だとそういう記載はないな……。だから海外の選手も使ってるんでしょうか。
見ばえ以外に、競技ルール的にも要素がハマる技なのかもしれません。次回もそういう技ネタでいってみましょうか。