今回は「指導のこと」。
年の終わりということで、今年のふりかえりです。
指導と書くと堅苦しいのですが、今年はいろいろと機会がありました。
子どもに教えていく中でだんだんと感じたのは、数をこなすことで、教えやすくなったことです。
特に、「通じない」のがわかったのが大きかったです。
ブログで、コツとか練習方法とか書いてきましたが、思いつきだったり、あくまで自分の感想だったりしました。他の人が試したらどうなるかは未知数でした。
子どもの反応を見て、通じなかったら別の教え方をしてみる。そんな繰り返しがあったように思います。
学校のなわとびクラブは2年めです。
1年めに、いろいろ失敗だったことがありました。1時間でいくつも技を教えても覚えきれない。見たことのない技でも、楽しめなければ盛り上がらない。
1年だけとはいえ、一通り技を教えてみて、去年ウケたかどうかで、今年のクラブで教える技を選べたのは大きかったです。選んだというより、あまり子どもが乗らなかった技を削って、それ以外を残した感じでした。
「通じない」技を切ったともいえます。クルーガーとかTSとか、技としては基本線のものでも、去年の子たちにとっては体が苦しいだけでした。できない苦しさも強そうだったので、今年はやめました。今後やるとしても、試してみようくらいにしたほうがいいかな、と思ってます。
知っている技(2重跳びとか)の時間も毎回とりました。ここで、けっこう「通じない」ことが多くて、説明の仕方がいけないのか、そもそも間違ったことを言ってるのか、考え直すことも多かったですね。最近のはやぶさの話がまさにそれでした。
逆に、説明しなくても「自分たちでわかってしまう」のが2人技でした。今年は初回から必ず時間を作ってみたら、毎回、自分たちで考えて跳べるようになってました。教える側はきっかけだけ。あとは、2人(跳び方によっては3人以上)で考えあって跳んでしまう。「子どもが授業を作る」って、こういう姿なのかもしれません。
お誘いがあって、児童館のなわとびクラブで月1回教えました。
こちらはかなりはっちゃけてましたね(笑)。
最初は技を教える時間だと思ってました。いや、今でもそういう1時間だと思うんですが、子どもたちは楽しければいいみたいです(笑)。
だいたい、始めに何か技を教えるものの、すぐにあきて、別のことをやりはじめてしまいます。これも、興味をうまく引き出すだけの教え方ができずに「通じない」というか……。「じゃあ次は○○やるよー」「やだ~(即答)」みたいな(笑)。
そんな空気の中で、全体をまとめあげるようなことはできないので、やりたい子はやらせておいて、個別にアドバイスしながら、いつのまにか1時間が過ぎてしまうパターンができあがっています。
でも、仲良くなったとは思います。最初に会ったときに「とびばこ」と呼ばれて以来、ずっと「とびばこ」なんですが、もうそのノリで話して、やりたがってることに合わせると、すごく喜ぶんですよね。子どもに負けているだけですけど……。
ただ、なわとびが上手になるとか、珍しい技を教えてもらえるとか、そういう期待があって来る子はあまりいなくなったかもしれません。メンバーはいつも似た感じで、「なわとびで遊べる」のを期待して来ている感じです。
そういうものとして顔を出すのが、今は「通じる」のかもしれませんね。
どこまでクラブを続けてもらえるかわかりませんが、一緒に「先生」しているこうじさん、これからも楽しい場所にしましょう(笑)。
12月になってから、3年生の体育の授業に呼ばれました。
冬休みに練習できるように、今のうちに見本を教えてもらえますか?
これ、うれしかったですね。以前の学校で、放課を使ってそういう取り組みをしていた先生がいて、今度は自分がそれをやってみたかったんですが、この学校のスケジュールだと冬休み前に時間を取るのは難しそうでした。誘ってくれた先生は、去年のなわとび運動のふりかえり用紙に僕がそう書いたのを知っていて、じゃあせめて自分のクラスで、と気を配ってくれたのかもしれません。
まとまったいいクラスで、すごく乗り気で話を聞いてくれました。
この反応……。すごく通じた気がしました。
1つ言えるのは、通じる子もいれば通じない子もいること。
子どもの反応を見て、通じたことは持ち続け、通じなかったことは考え直す。教えるなかで、子どもに教えてもらいながら、教え方がみがかれていくと思いました。
「先生」は始めから先生じゃありません。子どもにも先生になってもらって、初めて先生になるのでしょう。
次回はふりかえり後半です。
教える経験は、それなりにいいものでした。その裏で(というか本来こっちがメインなんですが)自分もなわとびの練習を続けて、人前で演技する機会もありました。自分の中ではいったん一区切りついた感じの年になりました。そのあたりを書いて、今年の締めにしたいと思います。