今回は「2重とびのこと」。
あるアドバイスをしたら2重とびを跳べた子がいたので書いておきます。
「跳び上がりながら回そう」
これで跳べました。詳しくは下に続きますが、このアドバイスで跳べる子は、「空中で2回縄を回せること」が条件だと思います。
2回回せるのに跳べない?
回せれば跳べる ―― と思いきや、そうでないこともあるのです。
僕が見た子は、「跳んでからようやく回しはじめて」いました。ジャンプの頂点に来たところで回しはじめるので、落下するあいだにしか、縄を回せないことになります。
つまり、滞空時間の半分しか使えていません。
半分が落下する後半なら、残る前半の滞空時間は、跳びはじめてからジャンプの頂点に行くまでです。ここで回しはじめていれば、縄を回している時間が増えます。
実際、その子の縄の速さなら、ジャンプの前半から回せば十分跳べると感じました。
教えるときには、「2回手を叩く」を使いました。
ひとまず言葉で説明してみてもピンとこない感じだったので、縄なしで実演です。
手を叩くで教えるときには、それに合わせて、口で「ヒュンヒュン」と言って、あくまでも縄を回すための練習なのを伝えるのも大切です。
跳び上がりながら手を2回叩く(+「ヒュンヒュン」と言う)→着地
着地もすこしアピールすると、着地までに2回回せている=2重とびができてる! というイメージを持ってもらいやすいかなと思います。
あとは、縄を回す位置(腰の横くらい)で手を叩けば、より「本番」に近い形になります。
実際には、油断して、またジャンプの頂点で手を叩いてしまうことが多いと思いますが、やり直しながら、縄を持ちながら……と繰り返すうちに、その子は5分もたたないうちに2重とびが跳べてしまいました。
この動きで思い出す話があります。
ここで紹介した、縄跳びてんちょーさんが書かれていたコツは、「縄が足の前に来たら力を入れて跳ぶ」ような技術でした。これをやると、まさに「跳び上がりながら回す」動きになります。
仕上げにイラストを描いているうちに、もう1つ気づきました。
なわとびの、本来ジャンプとして自然ではない「体は上がるのに手は下がる」動き。これができることが、2重とびにもつながるんだなあと、改めて思いました。
これ、319 のんびり回しの正体?で苦戦していた子を助ける手立てにならないでしょうか……。