今回は「リリースのこと」。
問題風にしてみるとこんな感じです。
とびまるさんは練習の始めにリリースをすると、自分のほうへグリップが戻ってきすぎてキャッチできないことがあります。どうしてそうなるのかを、説明してみましょう。
自分のクセとか習熟度も関わった話なので、そんなの本人以外にわかるか、みたいな部分もありますが、この問題の答えがだいたい今回の話です。
ちなみに、理由とは別に、自分のクセなどを考えると「リリースは体の斜め前に回す」と収まりがいいように感じています。
さて、なぜリリースが戻ってきすぎるのか?
この「戻ってきすぎる」という状況ですが、体の近くにグリップが戻ってきてしまって、キャッチする手が窮屈でうまくグリップをつかめない状態のことです。
単純に考えると、戻りすぎ = 引きすぎ。縄を引きすぎるから、グリップも必要以上に体に近づいて戻ってきてしまうわけです。
これは、キャッチから前とびに移ろうと考えるときほどありがちだと思います。一般的なリリースをするとき、回している手は、交差のように体の反対側にあるので、普通に前とびのフォームに移ろうとするなら、リリースを回している手を元の位置に戻す必要があります。つまり、縄を引くように手を戻す動作が発生するわけです。
僕はリリースがなんとかそれっぽくできるまで数年かかってしまったのですが、キャッチからの前とびでうまくいかなかったのが、まさにここでした。リリースしている手を戻すと縄まで引かれてグリップが体に接近してくる → キャッチできないのパターン。
今は、グリップに影響しないように縄を戻せるようになってきた気がします。縄の移動(戻す動き)に縄の回転(上を向いたとき)を合わせる感じ …… でしょうか。
今回はひとまず縄の戻りすぎの話を続けます。
リリース(点線)から戻しているイメージで見てください。
これは自分のクセが影響した説明になります。まず図1。通常のリリースだと、利き手である右手を体の左側に持ってくるのですが、これが苦手です。体が右に開くクセがついているからですね。
つまり、縄を遠くにリリースしきれず、もともと体に近いわけです。それを戻そうと引けば、必要以上に縄が戻ってくる。だからリリースが戻りすぎるのです。(図1)
もう1つ、リリースが回している側(僕なら左側)に「回り込む」と、縄を戻すときにやっぱり体に近づきすぎます。376 橋と渦 で書いたような、アーチ型の軌道を作れずに縄がそれてしまうときに起こりがちでしょう。(図2)
こうした「戻りすぎる理由」をまとめると、逆に「遠くへ」「前のほうへ」回すのがいいんじゃないか ―― というところに落ち着いていきました。冒頭で書いた「リリースは体の斜め前に回す」は、遠くへと前へを合わせて生まれた方向(位置)だった、というわけです。(図3)
ただ、リリースを覚えるのに時間がかかったこともあり、まだ不慣れです。
最初の問題にあった「練習の始めに」戻りすぎが起こるのは、習熟度不足が原因。「遠くへ」「前のほうへ」がまだ自然にできず、体に近づきすぎてしまうから、というのが答えでした。