とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

694 股の下で跳ぶ

■ 上半身と両脚をつなぐ要所、股の下

今回は「ジャンプのこと」。

2週間ぶりに練習しています。

年度替わりのこの時期は業務が集中するので、土日の練習をひかえるようになりました。腰痛を起こすと、生活よりも仕事で迷惑がかかるので……。代わりに、軽くランニングや家トレをしていると、右側にゆがむ体。やっぱり、体のバランスの悪さにへこみます。

なわとびに限らず、ジャンプって、基本はまっすぐが理想です。そこがズレると、成果としても理想としても苦しい。なるべく、体の中心をまっすぐに ―― とずっと思っていました。

でも、考えてなかったことがあるのです。まっすぐ伸ばすなら、「真下」に当たる場所はどこなのか?


股(また)の下なのか、と気づきました。

体の中心というと「体幹」という言葉が強くて、背中から腰あたりの骨や筋肉を意識しがちです。そこを突き抜けて、さらに下にあるのは、股下です。そこから両脚にはさまれた空間に抜けてしまう前の、たとえば鉄棒にまたがったときにふれる部分。

ジャンプで地面にふれることはなくても、バランスを感じるにはとても意識しやすい場所だと思いました。上半身と両脚をつなぐ要所とでも言うのか、不思議と安定感があります。

実感としては、体の中心から伸びた先は、足の裏だと思ってました。

やっぱり地面をけるのは足です。しかし、体の中心から見れば、二手に分かれた先であって、真下ではありません。僕の場合、右脚がO脚ぎみなので、真下に踏みこむ感覚からはさらにはずれます。そのズレが上半身の伸びに流れれば、まっすぐ上になんて体を跳ばせられるはずがありません。

そこで股の下です。地面をけった足の力を上半身まで体全体に伝えるときに、いったん股の下で体の中心を意識する。これが効いている感じがします。脚から体へのねじれをまっすぐに戻すような、言ってみれば安定させるための連結調整器です。

イラスト:「股の下の支え」の文字の下に、男の子が跳びあがる前と跳んだところ。それぞれ、頭の上から伸びた体の中心を示す点線の先、股の下に、跳びあがる前は下向きの矢印、跳んだあとは上向きの矢印が描かれている。周囲に、門のようにイラスト(踏みこむ靴跡や、跳んだときの翼、縄)。

股の下を意識して跳ぶ

今まではせまい部分で考えていました。

足がズレれば足の向きの調整。体がねじれれば戻す。部分部分で対応しても、そこに意識が行ってしまって、他がおろそかになりがちです。かといって、全体でバランスを取ろうにも、それができないから問題なのです。

つなぐ場所として股の下を意識できたことは、揺らぎがちな体の1つの指針にもなりました。指針は支身。下半身から持ちあがる力をつないで、上半身も空中に持っていく。上半身は肩で上空へ引きあげるイメージでしたが、そこから下は、ゆがむと弱い場所です。股の下が、そこをつないでくれた気がします。

ストレッチもそうなんですが、弱い箇所だけを伸ばすのでなく、周辺箇所も柔らかくして、つなげて伸ばせる部分を作って広げるのが大切なんでしょうね。

ちなみに、電車で立って体を支えるときに気づいた話。跳びはしませんが、支えたときにぐっと力がたまる感覚が、ジャンプを予感させたのです。