とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

515 クリティカルEB

■ 着実にブレを抑えてからの勢い

今回は「EBのこと」。

バヒュン!

 …… なんだ今のは……。

SEBCOができてから、これ系の技を毎回のように跳んでいます。そんな中の、クリティカルヒットのようなSEBCO。こんなにきれいに回ったのは初めてでした。

前回の「おおげさ」の話を交えて、書いていきます。


いろんなポイントがかみあった、偶然の1回だった気がします。

僕の場合、EBでとにかく気をつけないといけないのは2つで、

1.前の手を引きすぎないこと。
2.後ろのグリップはなるべく真横にすること。

これを落とすと、とたんに縄がゆがんで引っかかります。残念ながら、体のクセなどで1、2を自然にこなすのは僕には難しくて、EBではいつも注意しています。うまくいけば、ブレの少ない縄の形を作って回せるので、この2つは落とせません。

前回の話で、おおげさなだけの演技は、考えていないも同じだと書きました。

1なんかは、まさに考えていない回し方です。わからないから力まかせになって手を引いてしまうわけです。力は強くても、縄が急角度で走るので足に当たってしまいます。

対策は、回す位置を前で止めてしまうことですね。

508 後ろSOCLが長すぎる でも書きましたが、腕をどこまでも押しこんでしまうと、縄の軌道はどんどんズレていきます。前回書いた、限界まで伸ばした指がいいポーズとは言えないのと同じです。腕を使って回すのも回す技術ですが、限界まで腕を使える「考え」があるならともかく、そうでないなら腕を止めて別の技術に切り替えないといけません。

(2023.11.30 追記:ただし、サイドスイングからEBへ回す手を止めずに動かすことは必要です。 739 サイドスイング後半戦 )


その「別の技術」の1つが、2のグリップの角度。

EBは腕を前後にするフォームのせいで、体がねじれます。これまたわからない状態でEBにのぞんでいた僕は、けっこう素直に体や手をねじっていました。特に背中側に回したグリップは、前に傾いたような角度で回っていました。

これも考えなしのおおげさだと言えます。

普通の前とびなら、グリップは真横にして縄を張るのが一般的な(?)フォームだと思います。まともに話にしたのは、392 グリップを真横に が最初だったでしょうか……。たとえばのイメージが車のタイヤで、タイヤ(=グリップ)の角度がズレていると動きがまとまりません。

そこからEBでも理屈は同じじゃないかと 471 EBに直線を見た を書いたのが1年後。そのあたりでようやくEBの感覚がわかってきた気がします。

ただ、僕の場合、それだけだと1の力の強さで縄がブレました。力を入れるとグリップの角度がゆがんで、結局縄はいびつに曲がってしまうのです。そこを抑えて、グリップが真横に近づくように回すと、ようやく縄が形になります。その繰り返しでした。

形をとった「つもり」ではダメだということですね。演技などで、いわゆる「ガワ」が良ければいいわけではないのと同じ。力が入るときこそ、形が整っているかを意識しないといけないのだとわかりました。


ここにきて、もう1つ気をつけることが出てきます。

3.おなかを引きしめて跳ぶ

この1か月くらいで、ジャンプをおなかで支える話を書きました。体がねじれるEBでは、必要以上に体をねじれさせず、腕の力の入れすぎを防ぐために、おなかを引きしめるのが大切な感じを受けています。

 

イラスト:EBの様子を2つ。左斜め後ろから見た絵は、1.前の手を引きすぎない(手とおなかのあいだに点線で空間)、2.後ろのグリップを真横にして縄を整える、この2点の様子。正面から見た絵は、3.おなかを引きしめて体も縄も強くねじらない状態。まっすぐ伸びた体が効果線で強調されている。

EBのギアがかみあう瞬間

今まで考えてきたことが、1つずつ集まったことで形になっていますね。

こうやって、「わからない」からくる「おおげさ」な動きを1つ1つ封じていくと、どこかで、コンパクトながらキレのいい回し方に近づいていくように思えます。うまくいったSEBCOも、たまたまですがポイントがかみあってクリティカルヒットした1回だったのでしょう。

でも、まだポイントはあります。次は回し方について。