とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

557 円心力疑惑

■ 遠心力は正円か楕円か

今回は「軌道のこと」。

遠心力と書こうとすると、思わず「円」心力と書いてしまいます。

自分の中に「遠心力=円」のイメージがあって、「円」が出てきてしまうのです。ぱっと浮かぶのがハンマー投げで、ぐるぐる回すイメージから円状の軌道が連想されるからでしょう。

なわとびでも、縄は遠心力がかかって軌道が円 ―― 特に「正円」になると、ずっと思っていました。イラストも、理想の軌道はいつも正円で描いてました。

でも、前回話題にしたフィギュアスケートのマンガ『メダリスト』(つるまいかだ、講談社)で、遠心力に振り回されると体がブレる話を読んで、本当に正円でいいのか? とこれまでの認識が揺らぎました。最近発売した連載誌(『月刊アフタヌーン』)の最新話でも、遠心力のブレを克服する練習シーンがあって、思いはますます強くなり……。


というわけで、「縄の軌道は正円でいいのか?」という話。

これは、「正円がダメならどんな円が理想になるのか?」も必要になる問いかけです。実際、自分の中に正円説を揺らがせた仮説があって、「上下に伸びた楕円(だえん)では?」と思いました。

イラスト:横から見た絵。男の子と女の子が向かいあって跳んでいる。男の子の縄は上下の楕円。女の子の縄は正円。お互いはてなマークが頭上に浮かんでいる。二人を囲うように縄が描かれ、下でグリップに挟まれて「どっち?」の文字。背景は楕円と正円の影。

横から見るとどっち?

最近の話で、頭上への振りあげ、足の下への振りさげ、この上下の勢いを実感してきたところでした。それで、上下が強いぶん、遠心力の軌道は実は楕円になっているんじゃないかと思ったのです。

ついでに言うなら、前後の問題もあります。僕は腕を引いて軌道を後ろにそらせがちなので、ちょっと手を前を出すように修正してきました。となると、普通の人ならそんなに前後を意識せず、そのぶん上下の勢いのほうが強まって、やっぱり軌道円は上下に伸びるのでは? という推測です。

動画でたしかめてみたところ――。


そんなでもないかなあ、というのが答えでした。 

2024.5.8 追記:当時1つめに載せた4重とびの動画はなくなっていました。たしか、横から見た4重とびで、腕を伸ばしぎみに10回以上跳んでるかたの動画で、横からだとわりと正円に見えました。代わりに生山ヒジキさんの4重とびを貼ります。こちらは上下に伸びているように見えますね。腕の開きぐあいが見えづらい横からだと、正円に見えるのかもしれません。

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速さと特殊交差で動画を2つ。4重とびと、かけ足TS。速く回しても、背面交差で気をつけて回しても、それなりに正円に見えます。4重とびみたいにかなり勢いがあっても、上下だけ格別に遠心力がかかっている感じでもありませんでした……。(※追記のように、正面からだと上下に伸びています)

横から撮影して、縄の軌道が見える動画だと確認しやすいです。横からだと、けっこう正円に近い軌道を描いているものなんですね。


結局、遠心力のブレ問題とはなんなのか?

フィギュアの話に引きずられて正円をいったん疑いましたが、なわとびで考えるなら、「引っぱる力のブレ」が遠心力のブレなのかもしれません。

538 矢印2つが駆けめぐる で、外に回す力と、手もとで引っぱる力を書きました。この手もとで引っぱる力がバランスをとっていると考えるなら、引っぱりすぎたり、逆に外に回す力に負けたりすると、軌道は崩れます。前回書いた「軸」とも言えます。縄を回している中心での引っぱる力のバランスが、ブレのない正円を作ってくれるのかなあと思いました。