■ 暑い日にはクーラーの効いた教室で
今回は「学校のこと」。
『今日のなわとびクラブは、暑いので教室で行います』
最近はこんな放送を入れられるようになりました。
WBGT(熱中症指数)で屋外の運動(活動)に数字で見てわかる基準ができたこと。そして、教室にエアコンが整備されたこと。この2つで、ぱっと判断しやすくなりました。
クラブをやらせてもらいはじめた10年前にはない話でしたね。雨天時にどうするかを考えるくらいで、暑ければ日陰を選んで、くらいだったと思います。今は、体育館ですら熱中症指数を見て判断。体育はもちろん、運動系のクラブも例外ではありません。
体育館はぎりぎりセーフでも(数値としては、というのもどうかと思ってますが)、すでにバスケやバドミントンクラブがいます。これは雨の日と同じ。なわとびなら、ある程度スペースがあって、暑さ対策もされていればできる ―― というわけでエアコンの効いた教室です。
ただ、問題がないわけではありません。
教室はせまいのです。
机やいすを教室の奥に動かしても使えるのは床面積の半分くらい。廊下に出すほど時間的な余裕はありません。今だと児童用タブレットの充電保管庫も置いてあるし(耐震固定)、配膳台、教卓、教壇、担任の事務机などが壁ぎわにあるので、実質半分も使えないのが現実です。
今年は、2教室使わせてもらいました。
壁をぶち抜きでできるわけではないので、準備運動や技の説明などは教室Aに集まって、個別に跳ぶ時間は教室Bにも分散する流れです。幸い、担当の先生が2人いるので(というより、教員ではない僕はもともと別カウント)、教室を分けても人はつけられる中でやりました。こういうとき、自作プリントにイラスト付きで載せてあると、先生も教えやすいみたいです。
それでもまだせまいかな……。まわりに気をつかうと、どうしても中央をあけるので、後ろに下がりやすいのです。そして、後ろとびのように後ろは見えないから、けっこう縄が壁やものに当たってしまいます。体育館のステージもそうでしたが、教室で跳ぶと、10人ちょっとでもさすがにせまい。
誇張もありますけど、気持ちこんな感じです。もう1教室セッティングして良かった。
そんな中で、どんな技を教えるか?
あまり「場所が散らない」内容がいいですね。はっきり言うと、8の字やダブルダッチのように、場所を固定して動ける内容のほうが向いています。
今回は、アームラップは手の動きに集中できるのでよかったのですが、かえしとびや大回転とび(フェイク360)だと縄が広がりやすいので、スペースとしては難がありました。それでも、プリントとして準備してあったので、特に別教室の先生たちは見ながら教えやすかったみたい。
「見ながら」というと、教室だと動画を流しながら覚えるのも手かな、と思います。
それでもまだ暑い環境でした。
大型エアコン1基と扇風機数台でも外が酷暑だときついですね。職員室で集中管理なんですが、温度やデマンド設定は学校で簡単に変えられない仕様です。
エアコンがついているだけまだいいんでしょうか。うちの自治体は特別教室は未設置で、最上階が多い音楽室は、夏に合唱なんてやってられないとか。この時期、プールの事故もそうですけど、何か起こらないと大がかりな対策はとってもらえません。
なわとびに関わったこの10年で変わったきた環境の1コマでした。