今回は「基準のこと」。
基準とか記録についてあれこれ書きます。
プロ野球で、2015年にトリプルスリーを達成した選手が2人出ました。トリプルスリーというのは、1シーズンに、打率3割以上、本塁打30本以上、盗塁30回以上を達成することです。
最近、過去にこれを達成したのが8人だけだったのを知りました。それが同じシーズンに一度に2人も出たので、すごいと言われていたみたいです。
でも、ひっかかることがあるんですよね。
昔と今で、基準は同じなんでしょうか?
プロ野球に詳しいわけじゃないんですが、たしか、年間試合数がどこかで変わった覚えがあります。検索するといろいろ出てきて、130試合から143試合に変わっていったみたいです。
要するに、試合数が違うのに比較になるのか、ということです。
これも検索するといろいろ出てきて、年間安打記録あたりは、以前から指摘されてたみたいですね。試合数が増えれば、それだけ打席に立つ機会も増えて、安打だって増やすチャンスがあるわけで、試合数が少なかった昔と、試合数が増えた今で記録を比べるのはおかしい、という意見がちらほら。
トリプルスリーも、打率は別として、本塁打と盗塁は、試合数が多いほうがチャンスも多くて有利です。それなら逆に、今のほうがもっと達成者が出て当然じゃないの?と、ふと思ったのが今回の話のきっかけでした。
ただ、飛ばなくなった公式球とか、球場の広さとか、条件の違いは他にもいろいろあるみたいで、今度はホームランが出づらくなっているという話もあって、わかってる条件だけを基準にして話をすると確実ではないようです(笑)。
とりあえず気になったのは、基準が違うのに同じ記録を語るのは変じゃないの?ということ。
学校の長縄で、たまに感じることです。
8の字にしても大縄にしても、クラス全員で跳ぶので、当然、得意な子と苦手な子が混ざってます。どのクラスも、本当に得意・苦手の平均が近いでしょうか。
そんなことはないと思います。クラス編成で運動面は、すこしは考慮されても、人間関係とか、落ち着きのない子を分散させるとか、もっと考慮されることはいろいろあって、その結果が運動面に差を作っても仕方のないこともあります。
8の字でどうしても縄に入れない子がいれば、跳べない分、他のクラスと差がつきます。どのクラスにもそういう子がいれば基準は近いでしょうけど、そこまで基準がそろうことはありません。
苦手な子だけ注目するなら、一番流れが止まってしまうクラスがクラスマッチで不利なのは言うまでもありません。そこを他の子のスピードでカバーするとか、前後にサポートが得意な子を置くとか、いろんな工夫をします。それでも、クラス対抗の記録で勝てないことはあります。
平等なんて無理ですけど、基準が違っている中で並んだ記録って、ちょっとだけ複雑に思えますね。
でも、もっと大切なことが先にあって、複雑な気持ちを感じさせない、あるいは、感じてもそれを忘れさせてしまうような雰囲気が大切です。それができているクラスには、また別の記録が生まれていると思います。
どうにもならない基準のブレがあってもクラスマッチを行うのは、結局、勝負のためではなくて、勝負を超えた雰囲気を確かめるためなのかもしれません。
新年度が始まって、新しいクラスが並びました。
クラスどうしの基準なんて、そろっていなくて当然です。そのずれでクラスがいやなムードにならないようにするのは、1年同じクラスで過ごす最低条件の1つだと思います。
新しいクラスが、それができるクラスメートで、それを支えられる担任の先生であればいいですね。
去年の長縄大会から戻ってきたときの、ある先生の一言。
優勝? 別のクラスが優勝でした。