今回は「なわとびのこと」。
タイトルのとおりです。
なわとびはたしかに跳んでいます。でも、いろんな技を覚えていくと(それこそ、学校レベルの短縄が専門レベルの「単縄」になっていくと)、跳ぶよりも回すことのほうがはるかに重要になってきます。
単純な話、普通に前とびしているなら、1回旋1跳躍。手と足が、1対1です。これが2重とびなら2回旋1跳躍。競技ルールではサイドスイングも1回旋とみなされているので、TJなら3回旋1跳躍。
手の回数のほうが、どんどん差がついていくのです。
手「手のほうがたいへんなのに、なわ「とび」ってどういうこと?」
公平を期すために、足の大切さも考えてみましょう。
足だって、ただ高さを調節して跳んでいるわけではありません。
足の役割は、どちらかといえば「バランス」です。縄をムリなく回せるように、体全体を整えます。大技で高さが必要になったときも同じで、体を崩しません。
トードやクルーガーのように、足の下に手が入るときも、跳ぶと同時に足を必要な形にしています。これは、1跳躍+1変形、とも言えないでしょうか?
ステップや移動でも、足がなければ調節はできません。
手「いや、それなら手だって回しながらいろんな交差を作ってるし、そもそもバランスは足だけの仕事じゃなくて体全体の仕事じゃないの?」
言葉として考えてみましょう。
なわとびの「とび」はもちろんジャンプ。では、「なわ」は?
これももちろん、回っている縄のこと。でも、その縄を回しているのは手です。
別にアピールされているのは足だけではありません。「なわ」という言葉が、手のこともアピールしているのです。むしろ、縄というメインの道具を動かしている手こそ、主役じゃないですか。
……すこしは「なわまわし」と言ってあげたいと思いました。