とびまるの「なわとびのこと」

なわとびのことを書いたり描いたりするブログ。

713 なぜ交差はズレるのか?

■ フォームからズレていないか?

今回は「交差のこと」。

交差の輪ってわずかにズレますよね。

まっすぐ体の中央(足と足のあいだ)に回ってくるかと思えば、すこしだけ右や左にズレてくる。上手な人の動画を見てもそうです。縄の作る輪には幅があるので、よほど短くないかぎり、引っかかることはありませんが、僕のように足1つぶんズレるとさすがにミスしやすくなります。

これ、何が原因なのでしょう?

最近、交差の形そのものが理由なのかと思いました。交差は左右対象に見えて、腕の重なりに上下があるので非対称です。この腕の重なりがズレを招いているのではないでしょうか。


こういうことです。

イラスト:左に「ズレる場合」の交差のイラスト。本文の続きで書いた流れを1~3で順番にコメントしてある。右に「ひじを曲げてみる」の文字とともに、交差で腕が当たらないよう調整している様子。2本のグリップから伸びる線が水平に近づいている。

交差がズレるパターンの1つ

「下になっている手のほうが下がりやすい → 左右のグリップが水平にならない → 縄の中央がズレる」

上下左右前後の3次元が互いに影響しあうことは、これまで何度も話に出しました。今回で言うと、腕の上下がグリップの上下につながり、縄(の中央)の左右のズレを作っているわけです。

普通の腕を開いたフォームだと、グリップの水平を作りやすいので縄もまっすぐにしやすいです。交差で本当に左右水平にしようとすると、交差自体を左右どちらかに傾けないと、なかなか水平になってくれません。かえって回しづらい……。交差で水平を追求するのは、ほどほどがいいのでしょう。


それよりも、腕の重なりでムリが生まれないようにしたいところです。

それがイラストの右側。

これは僕のクセもあるかもしれないんですが、下になった腕が伸びやすいんです。腕を変えても同じ。それでグリップの上下差も広がりがちです。

ひじを曲げることが交差にとってベストなのかはわかりません。少なくとも、左右で腕のフォームが異なるのはアンバランスだと思った結果です。

腕の重なりを意識しすぎるとこうなるんでしょうか。

上になっている腕に当たりそうだから、思わず下の腕を下げる。ひじを曲げたまま下げると肩から落とさないといけないので、動かしやすいひじから先だけが下がる。それで腕が伸びてしまう――。

そもそも論として、あまり交差で腕同士が接触してもいけないのです。一見、接触箇所で支えあうと安定しそうですが、それは同時に互いに動きを阻害してもいます。当たらない程度に交差していれば、変に上下差ができることもありません。


やっぱり、フォームの崩れが問題なのでしょうね。

交差にズレは生まれるものだとしても、引っかからなければフォームの崩れとまでは言いません。縄が両足の下まで回っていれば、まずはOKなのです。

縄を短くするとわかるんですが、縄の高さより、左右のズレのほうが案外シビアに迫ってきます。ちょっとのズレでも足に当たりやすい。どんな長さの縄でも、左右にズレて足に当たるなら、フォームが崩れていると言えるのでしょう。

3重あやくらいになると力をこめるために体が縮まって、交差する腕が当たりやすくなることもあります。そんなとき、とっさに接触を避けることが、フォームの崩れにつながっているのかもしれません。EBトードやCLのように軌道が変わってくる技でも、同じことが言えそうです。